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「ちびまる子ちゃん」新聞四コマ連載現代風「新まる子」はどんな中身?

   「ちびまる子ちゃん」の四コマまんがの連載が、2007年7月1日から北海道新聞西日本新聞など地方紙8紙の朝刊でスタートする。人気漫画家のさくらももこさん初の新聞四コマまんが連載。「社会問題は扱わない」そうだが、親と子に共通の話題を取り上げる、現代風「新まる子」はどんな中身になるのだろう。

「ほのぼの君」のあとは「ちびまる子」しかない

   「ちびまる子ちゃん」は、佃公彦さんの「ほのぼの君」(通算44年間、連載総回数1万5451回)の後を受け連載が開始される。ブロック紙3社連合が、国民的四コマまんがの「ほのぼの君」のあとを継ぐのは「ちびまる子ちゃん」しかないと決め、さくらさんと07年3月頃から交渉をしてきた。ちなみに、ブロック紙3社連合とは、北海道新聞社、中日新聞社、西日本新聞社。1950年に創設し、新聞漫画、新聞小説の相互利用や、合同企画連載記事、囲碁、将棋戦の共同主催などの交流をしている。

   3社連合は「ちびまる子ちゃん」連載についてJ-CASTニュースの取材に答え、

「連載の承諾は相当厳しいという声が出る中、『ちびまる子ちゃん』一本に絞って交渉した。さくらさんは快諾され、初めての連載に相当な力の入れようだ。既に挙がっている原稿があって、それを読んだが、『すばらしい!』の一言に尽きる」

と、自信満々に話した。家族全員で楽しめるまんがのため、親と子に共通の話題を提供できること。そして、新聞離れと言われている子供たちに新聞に興味を持ってもらうことも狙いなのだという。

   まんがが掲載される新聞は、先の3紙と東京新聞、徳島新聞、中国新聞、河北新報、神戸新聞の8紙になる。掲載する新聞の選択については、3社連合と親しい新聞、地域的にバッティングしない新聞を選んだということだ。

   「ちびまる子ちゃん」の連載が始まる事はネット上でも話題になっているが、ブログを検索すると、各新聞がそれぞれ単独で告知しているせいか、ブロガー達の多くが、オラガ新聞だけの「独占」掲載と勘違いしているようだ。

「神戸新聞の四コマまんがが、『ちびまる子ちゃん』になるんやってー へええ~~~~。スゴイなぁ、こんなローカルな新聞に」
「良かったねー。中日新聞も気張りましたねー」
「西日本新聞だけでスタートするのかと勝手に思っていて『すごいな地方新聞もなかなかやるじゃん』って...そんなはずないか(笑)」
「さくらさんこっちに縁ないよね!?エッセイで仙台なんだか牛タンなんだかを誉めてたくらいで。。。」

若い人たちには分かりづらく、現代風にアレンジか?

   新聞の四コマまんがといえば、時事ネタや世相風刺などが一般的だ。新聞の「ちびまる子ちゃん」はどんなまんがになるのだろうか。連載に当たってのさくらさんのインタビューが、各紙のウェブサイトに載っていて、こんなことを答えている。

「社会問題に関しては、個人的にはもちろん、いろいろ思うことはあるのですが、多くの方々がそれぞれの意見をお持ちだと思うので、あえてそれを『ちびまる子ちゃん』で取り上げようとは今のところ考えていません」

ということだそうだ。また、原作の舞台は昭和40年代だが、

「流行歌などの文化的な事柄を描くときには昭和40年代だとそろそろ古すぎて、若い人たちにはわかりづらくなってきたかな、と思います。なので、時代色は控えめにしようと思っています」

   何か、新たな「まる子」の登場を予感させる。