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中田ヒデ「旅の終わり」 サッカー界「復帰」へ

   「人生とは旅であり、旅とは人生である」とのコメントを残し、サッカーのピッチを去って「旅」をしている中田英寿さんだが、日本代表オシム監督がこの中田さんに対して現役復帰を促すような仰天発言を行った。中田さんもHPの中でサッカーへの熱い思いを語っており、「復帰」が取りざたされている。

海外メディアも「ナカタ復帰?」と報じる

中田さんは「現役選手」とは違った形でサッカー界復帰を望んでいるようだ(Nakata.netより)
中田さんは「現役選手」とは違った形でサッカー界復帰を望んでいるようだ(nakata.netより)

   サッカー日本代表のイビチャ・オシム監督は2007年6月21日、都内の日本人外国特派員協会で記者会見を行い、06年7月のW杯ドイツ大会を最後に引退した中田英寿さんについて、

「中田ははまだ若い。彼が日本か欧州で復帰するなら、日本代表に彼の居場所はある。扉は開かれている」

と述べた。「彼を時代遅れにする選手も出てきた」と辛口のコメントも残したが、引退した選手に「ラブコール」を送る異例の展開になった。これには、日本メディアのみならず、海外メディアも「ナカタ復帰?」と報じるなど、若くして引退した日本のスターへの注目がまたもや集まり始めた。

   現役引退後、契約が残っていたCM出演などを除いては、できるだけメディアの露出を控え、世界中を「旅」していた中田さん。自身のホームページでも「毎日、一日って36時間だったっけ?と思うくらい忙しい毎日を送っているよ」とその「旅」が充実している様子を伝えていた。しかし、最近になってこの「旅」の状況が変わってきたようなのだ。

   07年6月7日にはミャンマーで行われた練習試合に、愛着のある背番号「7」を付けて90分間試合に出場し、得点も決めた。さらに6月9日には、リスボンで行われた元ポルトガル代表のルイス・フィーゴが主催したチャリティーマッチに「フィーゴ・チーム」の一員として出場し、後半開始から終了まで世界の有名選手と一緒にプレーした。中田さんは、このチャリティマッチについて、自身のHPで

「今回やってみて1番思ったこと!!それは、やっぱり俺は現役じゃないし、こういうチャリティーマッチの時は、多少はトレーニングをしなきゃな!っと言うこと(笑)!!チャリティーマッチとはいえ、見に来てくれる人がいるわけだし、きちんと魅せられるパフォーマンスをしないとね!!」(6月15日「nakata.net」)

と語るなど、「衰え」を告白しているが、一方で「俺はやっぱりサッカーが大好きだし」とサッカーへの愛着も語っている。

「今度は自分がオーガナイズしていけるようになったらいいなあ」

   さらに、中田さんは7月1日に香港で開催される FIFAの公式試合「香港返還10周年記念FIFAワールドオールスターズVS中国代表」に出場が決まっており、公の場での試合にも積極的に出場するようになってきたのも事実。となると現役復帰もないとは言えないのではないか。中田さんのマネジメント事務所のサニー・サイドアップはJ-CASTニュースに対し、

「チャリティマッチに出場して公の場所に出るなど状況は変わってきましたが、現在のところ(復帰の)予定はありません」

と、復帰については否定している。
   一方、中田さんは6月15日のHPのなかで、

「こうやって観ている人も、やっている側も、みんなが楽しめるような試合を、これまでは自分が参加させてもらう側だったけど、今度は自分がオーガナイズしていけるようになったらいいなあと思った」
「サッカーを通じてならば、きっと、世界中で起こっている問題だって、少しだけ解決が出来るような、そんな気がする。サッカーなら、そんな手助けが出来るんじゃないかと、こうやって旅しながら、最近強く思い始めている」

と語っており、「現役選手」とは違った形でサッカー界復帰を望んでいる様子も伺える。
   これについて同事務所は、

「現在のところ(試合の主催をするなどの)確定している予定はない。ただ、本人の意向はメール(HPの「Hide's Mail」のこと)にあるとおりです」

としており、試合の主催者などの形でサッカー界に「復帰」する意思を持っているのは確かなようだ。