2019年 9月 21日 (土)

「ネットと放送融合」の利益 説得できずに楽天惨敗

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   2007年6月28日に開かれたTBSの定時株主総会は、経営者側が提案した買収防衛策の導入を出席議決権の77.1%の圧倒的多数で承認した。楽天側が株主提案した三木谷浩史・同社社長ら2名の社外取締役選任案は、外国人投資家や個人株主の一部の賛同で楽天保有株に3%弱を上乗せ獲得できたに過ぎずに惨敗した。

   楽天が大多数のTBS株主の支持を得られなかったのは、三木谷天社長の主張する「ネットと放送の融合」の戦略によって、どの程度の経済的利益が生まれるのか、説得的な根拠を示せなかったことも大きい。

規制を受けずに発展してきたネット企業とは、気風が違う

楽天、TBSに「惨敗」
楽天、TBSに「惨敗」

   楽天は05年10月にTBS株15.46%を取得したうえで、「世界に通用するメディアグループを設立する」として、TBSに経営統合を申し入れた。その後、両社は同年11月、みずほコーポレート銀行の仲介で和解し、実務レベルで業務提携交渉が行われた。
   TBSは06年6月に楽天側の意向も踏まえて26項目の具体案をペーパーにまとめた。

   主な項目は、

楽天トラベルと連携した紀行番組
プロ野球セパ交流戦のゴールデンイーグルス対ベイスターズ戦のネット配信
楽天のネット配信サービスへのTBSコンテンツの提供
映画やアニメの共同出資・制作
共同イベントの開催
TBS出演者らによる楽天サイトでのブログ
番組と連動した商品開発・販売
楽天サイト・メルマガによるTBS番組宣伝
営業上の成果に応じて広告料を設定する「成功報酬型広告」のテレビCM

――などだ。

   このうち、成功報酬型広告については、TBSは「従来のCMへの影響が大きく、非現実的モデル」と注釈をつけた。

   免許が必要なテレビ局には放送法などの規制も多く、基本的に規制を受けずに自由に発展してきたインターネット企業とは、気風の違いも大きい。番組制作にかかわる議論では、放送事業の公共性でも認識のギャップも表面化した。

   この提携案は06年秋には数項目に絞り込む寸前まで詰められた。同時に、楽天保有のTBS株の売却と、両社の業務提携を一まとめにした解決策が検討されており、映画やアニメの共同出資・制作などは可能性があった。しかし、最終的に三木谷浩史・楽天社長がTBS株売却に同意せず、業務提携も立ち消えになった。

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