「国民は私の話を聞きたい」 安倍首相の多弁とイライラ
2007.07.12 19:31
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安倍首相の「イラつき」具合が加速している。党首討論会では、質疑者をさえぎってしゃべり続け、「国民は私の話を聞きたい」とまで言ってのける。さらに、持ち時間が過ぎているのに、それを半ば無視する形で、話し続ける。こんな調子で、安倍首相の声は、国民に届くのか。
質問に、政府の年金対策を延々アピール
東京MXテレビでは、討論会の様子をユーチューブで公開している
第21回参議院選挙は2007年7月12日公示され、17日間の選挙戦が始まった。安倍首相も「オタクの聖地」とも言われる秋葉原で第一声をあげた。
だが、首相の弁舌は、かなり「滑り気味」なのだ。特にこれが顕著だったのが、前日の7月11日に都内で開かれた主要7政党の党首討論会だ。
討論会は、各党首による冒頭発言があり、その後に各党首の持ち時間6分以内で相手を指名して質疑応答するスタイルだ。安倍首相がハッスルしたのは、この質疑応答の時間帯だ。
民主党の小沢一郎代表が年金問題などについて3つ質問をすると、政府の年金対策を延々アピール。司会者に「持ち時間が過ぎている。簡潔に」と指摘されても、「簡潔に答えたいが、一度に沢山質問されたので回答したい」と、指摘を半ば無視する形で、さらに話し続けた。
新党日本の田中康夫代表とのやりとりでも、安倍首相の答弁中に、田中氏が「それは違う」と言おうとすると、「私は、あなたが話している時には口を出さない。しばらくおとなしくしていてください」とさえぎり、持論を話し続けた。田中氏は「6分の持ち時間のうち、4分以上総理にお話しいただきました。光栄です」と皮肉った。