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素肌にYシャツ NGかどうかで熱い議論

   Yシャツの下に下着を付けるべきなのか、それとも着てはいけないのか――些細なことのように見えても、実は男性ビジネスマンにとっては大きな問題だ。その証拠に、ネット上では、このテーマをめぐって熱い議論が展開されているのだ。

「下着を着用する」が75%

Yシャツの下に下着を着るか着ないかで熱い論争が繰り広げられている
Yシャツの下に下着を着るか着ないかで熱い論争が繰り広げられている

   ライブドアニュースに2007年9月9日に配信された、ファッション、女性誌、トレンドをウォッチするブログ「Elastic」によれば、「ビジネスシャツの下に下着を着ますか?」とのアンケートを行ったところ、「着用する」が325票(75%)、「着用しない」が106票 (25%)という結果が出た。「汗染み・乳首や胸毛の空けっぷり、本当に見ていてヒヤヒヤします」といった女性からの意見もあったという。ここでは、「下着着る」派が優勢だが、シャツを日常的に着用する男性諸氏にとっては反論、異論もあるようだ。インターネット上のQ&Aサイトでは、数年前から実際に熱い議論が展開されている。

   「教えて!goo」では「みなさんは素肌派ですか?Tシャツ派ですか?」「Yシャツの下に着る肌着として白いTシャツはタブーなのでしょうか?」といった質問が数年前から掲載され始め、

「ワイシャツ一枚だと、汗でワイシャツが透けたり、乳首や腋毛が見えて見苦しいです・・・」
「ワイシャツの下に下着を着るなど言語道断!それはまるでポロシャツの下にTシャツを下着として着るような、あるいは下着のパンツの下にオムツを付けるような(ちょっとちがうかな?)、そんな屋上屋を架すマナー違反の着こなしです」

と賛否両論が飛び交った。さらに「OKwave」では「半袖ワイシャツの下に何か着ますか?」といった質問が最近まで複数掲載されている。

「乳首が見えるのも、白い下着が透けて見えるのも…どっちもカッコイイものではないかと…」
「ワイシャツの下が素肌だと肌が透けて見えますし汗も吸ってくれないのでどちらかというと他の人から見てよい印象は無いですね」
「私は、素肌にYシャツを着ている人の方が、気持ち悪いし、不潔だし、格好悪く見えます」
「厚めの生地(オックスフォード地など)の綿素材なら素肌でもいいでしょうが、薄いと透けて、そっちのほうがかっこ悪いです」

   やや「下着」派が優勢のようにも見えるが、「素肌」派が根強いことにも大きな理由がある。Yシャツ(ドレスシャツ)の起源がもともと「下着」だったことから、欧州などでは人前でジャケットを脱いでYシャツ姿になるのは「マナー違反」とする説もあり、「下着の下に下着を着るのはおかしい」といった意見はファッション業界を中心にして根強いのである。

メンズクラブ編集長「着ないのがベース」

   人気男性ファッション誌「MEN'S CLUB(メンズクラブ)」編集長の戸賀敬城さんはJ-CASTニュースに対し、「Yシャツの下に下着を着るか否か論争」について次のように語る。

「持論では、基本的に下着を着てはいけないと思う。快適性を求めるということで、下着を着ること、それ自体は悪いことではないが、下着は文字通り『下に着るもの』なので、着るなら見えてはいけない。着ないのが(ファッションの)ベースです」

   ちなみに「MEN'S CLUB」では、袖からTシャツが透けるのも「NG」な着こなしとして紹介されることもしばしば。「着こなし」というファッション性という点では、「下着が透けない」が基本のようだ。

   ただし、高温多湿の日本で、素肌にYシャツをきることは、「シャツがくっつく」「乳首がすける」「汗染みになる」といった意見も未だ優勢で、機能的な利点から「下着」派の男性がより多いのも事実。

   一方で、「タンクトップが透けて見えたり、第一ボタンをあけて丸首シャツが見えるのはダサいと思っていた。でも今では面倒になってきている」(25歳会社員)「下のTシャツが見えないようにネクタイを外さないようにしている」(39歳会社員)などといった意見もあり、「下着」派も苦労している。

   「着こなし」と「機能性」を備えた「下着」も最近になって販売され始めている。三越日本橋店によれば、ここ2~3年で「透けない」「見えない」スタイルの下着が販売され始め、人気が高いという。

「上着を着ないスタイル用に、ベージュといったシャツの上から透けない色を使ったり、体にぴったりとフィットするかたち、Vゾーンを深めにした下着が、よく動いていたようです」(広報担当者)

   こうした商品が市場に出るようになったのは、「クールビズ」が導入されてからのこと。少なくとも、「着こなし」と「機能性」を両立させたい男性の悩みを解消するには一役買っているのかもしれない。