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相次ぐ大麻栽培摘発 「種」はどうして手に入れる?

   大麻の所持や栽培で検挙される事例が相次いでいる。「部屋でこっそり栽培していたものが摘発される」という例は昔から聞くが、台風接近で「大麻畑」が心配になって見に来たところを、張り込んでいた警察官に見つかって御用になる、といった、様々な逮捕劇が相次いでいる。その背景には、ネットを使って「種」が簡単に入手できることがあるらしい。

三重県の山林で約5年間にわたって大麻を栽培

海外の大麻通販サイトには、日本語のページがあるものも
海外の大麻通販サイトには、日本語のページがあるものも

   大麻取締法では、都道府県知事の免許を受ける大麻取扱者以外に所持や栽培、使用を禁じられており、違反すると、最低でも懲役刑に処せられるという重い罰則規定がある。

   警察庁によると、06年に大麻の所持や栽培、売買などで検挙されたのは2,288人で、過去最高だという。そのうち1,757人が「所持」によるものだ。この「所持」につながる大麻がどこから来ているかを考えると「密輸入」で検挙されたのは126人で、「栽培」が123人。1件あたりの規模を考慮しないとすると、「輸入」と「国産」に同程度の人数がかかわっていることになる。
   「栽培」の事例をみていくと、3ヶ月の報道で確認できるだけでも、9件が、「営利栽培」「所持」などの大麻取締法違反で逮捕されている。
   内訳はというと、自宅で大麻草を栽培していた例が5件。特に、8月23日に千葉県警が逮捕したイラン人容疑者は、読売新聞によると、「温度を26~29度、湿度を45~60%に保ち、日照時間を1日8、9時間に調節するため、エアコン2台と扇風機4台、ナトリウムランプ20個を使用」するほどの「気合い」の入れようだったという。
   屋外で栽培して御用になる例も、バリエーションはさまざまだ。

   9月に石川県警に逮捕されたミュージシャンの男は、自宅から数百メートル離れた空き地の一角で大麻草を堂々と栽培、100株以上が押収されたという。さらに同時期には、大阪と神奈川で「大麻畑の世話をしに来た男が、張り込んでいた警察官に逮捕される」という事例が相次いでいる。
   7月26日に三重県警が逮捕した男のケースは、さらにスケールが大きい。この容疑者は、ホームレスに対して「いい暮らしをしないか」と声をかけ、月々10万円程度を渡した上で三重県志摩市内の山林で約5年間にわたって大麻を栽培させていたという。最初の2年ほどは野ネズミに食べられたりして収穫ができなかったが、3年目から軌道に乗ったのだそうだ。

「観賞用」「植物標本として」輸入物の種子を販売

   このように、大麻を栽培した疑いで検挙される事例は後を絶たないが、それでは、元々の「種」は、どこから手に入れているのだろうか。
   07年9月19日の朝日新聞が伝えるところによると、大麻の種を所持すること自体はいいが、「栽培目的と知りながら種を売れば、幇助や共謀関係を問われることもあり得る」としている。

   実際、「大麻」「種子」といったキーワードで検索してみるだけでも、大麻の種子を販売しているとみられる国内サイトがいくつもヒットする。サイトでは「観賞用」「植物標本として」輸入物の種子を販売しているとした上で、

「国内で発芽させると違法」
「発芽に関する問い合わせには答えられない」

との注意書きがついている例がほとんどだ。種5粒で8,000~16,000円あたりが相場のようだ。

   ただ、「観賞用」の種子を売るサイトで、何故かパイプなどの「喫煙具」も一緒に売られていることもしばしばで、隠れた意図を感じさせないこともない。
   中には、「日本向けには種子は発送できません」と英語で断り書きがある海外の通販サイトでも、一部には日本語のメニューが整備されている例もある。日本語メニューを見た人が、何を買うのか、興味があるところだ。