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「いい加減にしろ!韓国人」 週刊朝日にこういわれた「過熱反日」

   「いい加減にしろ!韓国人」。こんな言葉が週刊朝日の中吊り広告や新聞広告に踊った。「竹島問題」で高まる韓国の「反日熱」だが、ここへ来て「対馬は韓国の領土と主張せよ」と政治家が発言したほか、「日本は大陸に進出したがる欲望がもともとある」などと駐日大使も言い出し、韓国の「ネチズン(ネット市民)」にウケているらしい。韓国はいったいどーなってるのか。

「韓国には大人になってもらいたい」

「他人の領土を強奪する強盗みたいな奴ら」と反日感情を露にする書き込みも
「他人の領土を強奪する強盗みたいな奴ら」と反日感情を露にする書き込みも

   週刊朝日(2008年8月1日号)を見てみると、見出しは「なんと80%が『反日』・・・いまさら『竹島問題』が沸騰する韓国のお家事情」というもの。世論調査で80%の韓国市民が日本政府の竹島記述に反発し、削除を求めているというヒートアップする反日事情や、韓国のネット上で「李明博大統領は独島(竹島)をいずれ日本に売り渡そうとしていた」という情報が駆け巡りパニック状態に陥った様子を紹介している。

「それにしても、『主張に相違がある』という記述だけで"反日"に火がつく韓国には大人になってもらいたい。不毛な竹島論争に終止符が打たれる日は、いつになるのやら・・・・・ 」

と、韓国側の「反日」ぶりに苦言を呈する内容になっている。

   中学校の新学習指導要領の解説書に竹島の領有権問題が明記されたことをめぐっては、北九州市では、韓国・仁川市で開催予定だった姉妹都市提携20周年記念イベントが急きょ延期。新潟県新発田市と韓国・議政府市との間で行ってきていた小中学生による「日韓親善スポーツ交流大会」も中止。岡山市でも、韓国・富川市と続けてきた交流事業の中止も決まった。さらに、長崎県対馬市で行われる「対馬アリラン祭」に参加予定だった韓国釜山市影島区の代表が参加を取りやめるなど、韓国側の「事情」で交流イベントが相次いで中止に追い込まれている。

   主催者側からは「思いもよらぬことで遺憾」といったコメントも出る始末だ。おまけに、与党ハンナラ党の許泰烈最高委員が、竹島問題に関して、「独島(竹島)が韓国の領土と主張するより、対馬も韓国の領土と主張するのが効果的な対応方法だ」と述べたなどと韓国メディアが報じた。それがまた、韓国ネチズンたちの「反日熱」を煽るかたちになってしまった。

   さらには、2008年7月22日の朝鮮日報(電子版)は、竹島問題で一時帰国した権哲賢駐日大使が2008年7月21日、与党ハンナラ党を訪ねて帰国報告を行った際、「日本は英国と同様島国という特性がある。孤立を嫌い、大陸に進出したがる欲望がもともとある」と述べた、と報じている。この発言にはさすがに与党関係者からも「大使として不適切な発言」との声が上がったようだ。

日本製品の不買運動を呼びかける書き込みも

   これを報じた朝鮮日報のコメント欄には、

「不適切だとか恐ろしがってたら、日本が高慢に暴れだすのではないか」
「発言の『島国』気質も事実。完全な他人の領土を強奪する欲望を露にした強盗みたいな奴らを率直に指摘した言葉だ」

といった発言も相次いでいる。駐日大使を含めて冷静になるよう諭す書き込みもあるにはあるが、「ネチズン」たちの「反日の火」に油を注いでしまったような形だ。また、7月18日の聯合ニュースによれば、竹島問題の明記をめぐって、ネット上では日本製品の不買運動を呼びかける書き込みが相次いでいるというのである。

   こんな流れに乗じるように、韓国政府と与党ハンナラ党は7月20日に竹島の有人化を推進する方針を決めた。

   7月22日の中央日報社説はこの方針に対し、「実現可能性のない無責任なアイディアも目立つ」として、

「世論に便乗して利益を狙う政治家たちの生理を理解できないわけではないが、日本の独島領有権主張に対立して対馬島領有権を提起しようだとか、こんなときに独島の東島と西島の間をコンクリートで埋め立てようとか無責任きわまりない扇動だ」
「世論を無視してもいけないが、それでも世論の機嫌を取ろうとむやみに対策を打ち出すのは責任ある政府のすべきことではない。ポピュリズムであるだけだ」

などと韓国側の姿勢を批判。日本からみれば、唯一ほっとする「言論」といったところだ。