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外務官僚ホテル代不払い問題 デヴィ夫人暴露で奇々怪々な展開

   世間を騒がせている外務官僚のホテル代不払い問題。これに対し、デヴィ夫人がブログで、官僚はホテル女性オーナーとの不倫関係のもつれの犠牲になったと暴露した。しかし、その後不払い官僚と愛人官僚とは別人だ、と女性オーナーから説明されたという。そもそもこの騒動には不思議なことが多く、「愛人関係」があったのかどうかも含め、奇々怪々な展開になっている。

愛人官僚と不払い官僚とは別人であると説明された

不払い官僚について書いたデヴィ夫人のブログ日記
不払い官僚について書いたデヴィ夫人のブログ日記

   芸能界のご意見番として知られるデヴィ夫人が、渦中の問題に触れたのが公式ブログの2008年8月3日付日記。そこで、東京・目黒にあるホテルの宿泊代1538万円の不払いが発覚した外務省経済局の男性官僚(40)が、実はこのホテルの女性オーナーと愛人関係にあったと暴露したのだ。

   日記によると、女性は07年初夏、知り合いのデヴィ夫人に対し、官僚に会ってその妻と別れて女性と結婚するよう説得してほしいと懇願。その際、この官僚を「生涯ただ一人の人、心から愛している」と話していたという。デヴィ夫人は依頼に応じなかったようだが、この女性は、官僚に振られた腹いせに、「世間の笑いもの」にしようと企んだ。そして、ホテルを逢瀬の場と思って無料宿泊していた官僚に、高額の宿泊料を要求したと断じていた。

   ところが、デヴィ夫人は、8月4日に日記の内容を修正。付記として、この日午前中に、女性オーナーから電話があり、愛人官僚と不払い官僚とは別人であると説明されたというのだ。

   さらに、同日発売の日刊ゲンダイは、デヴィ夫人のブログを取り上げ、ある霞が関の関係者も別人説を言っていると紹介している。それによると、女性オーナーの愛人は、大物エリート官僚だという。

   とすると、不払い官僚がとばっちりを受けたということなのか。事実関係を確認しようと、J-CASTニュースでは8月4日、女性オーナーに取材しようとした。しかし、外出中といい、対応に出たホテルの支配人は、「それはデヴィ夫人に聞いて下さい。私どもとしてはノーコメントです」と答えるのみだった。この問題を最初に報じたのは産経新聞だったが、支配人は、「産経に報道されていたのが事実です」とも話している。

なぜ1年近くも不払いのまま宿泊を続けさせたのか

   この不払い問題には、いくつか不可解な点がある。

   それはまず、宿泊代不払いは個人情報なのに、なぜ発覚したかということだ。ある外務省の関係者は、「マスコミから取材を受けた官僚が省内の上司に相談して、問題が発覚しました。ホテルからマスコミにリークがあったらしいです」と明かす。ホテル側に何らかリークする動機があったわけだ。

   次に、不可解なのは、なぜ1年近くも不払いのまま宿泊を続けさせたのか。デヴィ夫人はブログ日記で、「普通ホテルでは、長期滞在の場合、宿泊客に週単位で請求書を出します。そうあれば、不払いとか未払いという事件は起こっていない筈」と疑問を呈している。外務省人事課でも、「それは、われわれとしても不思議なところです。前々から支払いは求められていなかったらしく、請求は最近になってからのようです」と話している。

   これらから考えると、ホテルは、不払い官僚の長期滞在を認めてきたが、何らかの事情で宿泊代を要求するようになった事情も浮かんでくる。

   デヴィ夫人は、J-CASTニュースの取材にコメントを寄せ、「別人とは女性オーナーがおっしゃったこと。真実はどうなのでしょうか」と依然別人説を疑問視する。

   一方、外務省人事課では、デヴィ夫人が不払い官僚を「東大卒元ワシントン在住」としたことに対し、「それはないです」と否定。愛人官僚については、「心当たりがありません。勘違いでは。(不払い官僚が)かねてから知人の女性オーナーと知り合いだったことは事実ですが、愛人関係にあったとは承知していませんし、事実ではないと思います」と話している。真相はまさに藪の中だ。