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「変態ニュース」で毎日新聞ユニセフに謝罪 募金停止で「実害」

   毎日新聞の英語版ニュースサイト「Mainichi Daily News」で過去に「不適切」な記事を配信していた問題で、毎日新聞社が日本ユニセフ協会に「募金活動が停止するなど多大な実害が生じた」として謝罪していたことがわかった。

   この問題は、毎日新聞の英語版ニュースサイト「Mainichi Daily News」にあるコーナー「WaiWai」で長年にわたって、「ファストフードで女子高生が性的狂乱状態」と題された記事など「不適切」な記事を配信していたというもの。「低俗すぎる」との批判が相次ぎ、毎日新聞社はこれらの記事を書いた外国人記者を3か月の懲戒休職、当時常務デジタルメディア担当だった朝比奈豊社長を役員報酬10%(1か月)返上とするなどの処分を下し、7月20日付の同紙で検証記事を掲載している。

   この騒動をめぐっては、少女売春を助長させるような記事を配信していたとして、日本ユニセフが毎日新聞社に抗議するよう促す書き込みもインターネット上でなされていた。

世界の子ども支援の上で実害すら生ずる事態

   日本ユニセフは2008年8月6日までに、同協会のホームページに毎日新聞社への抗議文と同社からの回答を公開。それによれば、日本ユニセフは7月22日付で

「今回貴社で起きた問題は、単に日本の品位を傷つけるのみならず、弊協会が長年に亘って児童の保護を訴え続け、その実績が認められつつある状況に冷や水をかけるもの」
「このような中で、弊協会に対しても『貴社に対する対応が手ぬるい』等のご批判が支援者から寄せられ、多くの方が抗議の一環として募金を停止するなどの行動に出られる等、世界の子ども支援の上で実害すら生ずる事態となっております」

と述べ、同社に謝罪を求める抗議文を赤松良子会長名で送付した。

   毎日新聞社からは、朝比奈豊社長名で08年8月5日付で回答があり、「抗議を重く受け止める」とした上で、

「日本の品位、名誉を傷つけただけでなく、貴協会が長年に亘って築いて来られた全世界の児童を保護する取り組みに対しても、その名誉と信頼を棄損したことについて、お詫びします」

と述べ、募金活動に実害が生じたとする点についても日本ユニセフに謝罪している。