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ネットでは低調だった総裁選 新総理には「麻生よりも小沢」を推す声も強く

   「麻生本命」との下馬評どおり、自民党の麻生太郎幹事長(68)が圧倒的多数で第23代の総裁に選出された。新聞・テレビ各社はこの話題を大きく報じているが、ネット上での関心はきわめて低調。ブログで取り上げられた話題を調査しているサイトでは、総裁選はかろうじてベスト10にランクインするという程度。しかも、その内容となると、「出来レースだ」などと、冷ややかなものが圧倒的である。

   自民党は2008年9月22日午後、東京・永田町の党本部で両院議員総会を開き、麻生太郎幹事長を第23代総裁に選出した。5人が争う異例の選挙戦だったが、結果は1回目の投票で527票中351票を獲得、3分の2の票を得る「圧勝」。麻生氏は9月24日に招集される臨時国会で首相に指名され、同日中に組閣を行う予定だ。

ヤフーアンケートでは「誰も総裁にふさわしくない」多数

   ところが、総裁選当初から、ネット上での関心や期待感は、必ずしも高くなかった。

   たとえば、総裁選期間中の08年9月10日から9月21日にかけて、ヤフーが「自民党総裁にふさわしいと思うのは?」というアンケートを行ったところ、17万3111の回答が寄せられたが、そのうち、59422票が麻生氏を支持するもので、小池百合子氏(20568票)、石原伸晃氏(14632票)、石破茂氏(10687票)、与謝野馨氏(10439票)が続いた。ここでも麻生氏が「圧勝状態」。ところが、「誰もふさわしくない」という選択肢にも、麻生氏に投じられた票数は、ほぼ同じ57363票で、ネットユーザーによる「自民党不信」を裏付けた形だ。

   投開票当日の9月22日になっても、「低調さ」に大きな変化はなかった。ブログで関心を集めている話題を分析しているサイト「kizasi.jp」の「今日の注目の話題ランキング」を見てみても、麻生氏が総裁に選出される前後の15時現在で、やっと8位に「麻生総裁」という言葉が登場する程度だ。

ブログで話題のキーワードはアニメ関連

   逆に、上位を占めているキーワードはというと、「ナナリー開眼」(1位)、「ダモクレスの空」(3位)といった、9月21日に放送されたアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュR2」に関するものや、「巨人10連勝」(2位)、最大13ゲーム差」(4位)、「広島4連戦」(5位)といった、セ・リーグのペナントレースに関連する話題だ。

   同サイト上でピックアップされた「麻生総裁」について言及したブログの内容を見ても、

「やっぱり麻生さん」
「拍子抜け」
「出来レース」

などと否定的なもの大勢。オタクヘの人気が高く、ネットコミュニティー上での親和性も高いとされてきた麻生氏だが、こう見ていくと、今後ネット上で「高支持率」が得られるかどうかは不透明な情勢だ。

   実際、前出のヤフーのアンケートでは、新たに「次の総理にふさわしいのは?」という質問項目が設定されているが、17時現在で10521票が集まっているうち、2640票が「麻生太郎総裁(自民)」を支持しているのに対し、「小沢一郎代表(民主)」への支持は4410票。「とくにいない」という選択肢にも2619票が集まっている。