J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

「音ゲー」マニアがゲーセン「破壊」 「犯行証拠」ニコニコ動画にアップ

   「ニコニコ動画」に2008年9月26日深夜、ゲームセンターでゲーム機を破壊する動画がアップされ、その後大騒動に発展している。酒に酔ったグループがゲームセンターを訪れて、ゲーム機を破壊、仲間の一人がプレイ風景を撮影しそれをアップした。ネットでは壊した「犯人」が特定されて、撮影者を名乗る者がブログで謝罪し、ゲーム機を弁償する、と言明した。しかし、J-CASTニュースがゲームセンターや運営する本社に取材すると、「何の連絡も来ていない」という。

ゲームのギターを叩き落し何度も蹴りつけた

ブログには「申し訳なかった」と謝罪文を掲載
ブログには「申し訳なかった」と謝罪文を掲載

   問題の動画は現在「ニコニコ動画」から削除され、転載された「ユーチューブ」で見ることができる。ゲームは「音ゲー」というジャンルのギターゲームで、初めは楽しそうにプレイするのだが、周辺から「腰の動きがいい!」「さすがスキル25位以内は違う!」などの掛け声がかかると次第にエキサイト。ギター(コントローラー)をゲーム機のモニターにぶつけ、床に叩き落とし、ギターを何度も蹴りつける。ギターが破損すると、笑い声と共に「このゲームはサッカーだったっけ?」「全く反応しなくなったよ」という声が響き、最後に、

「じゃあね、またね、ニコ厨(ちゅう)な!」

と「ニコニコ」の視聴者に挨拶。動画は終了する。

   動画のアップ後、「ニコニコ」のコメント欄には批判が殺到。「2ちゃんねる」では複数のスレッドが立つ「祭り」になり、今回の騒動を紹介する、まとめサイトも登場した。

   騒動を起こしたグループメンバーの顔などが動画に映っていたこともあり、ネット上で「犯人」探しが始まり、名前や職業などが晒された。どうやらこの騒動を起こしたのは、いわゆる「音ゲーマニア」の集団だったようだ。バッシングのあまりの激しさにたまりかねたのか、08年9月28日、メンバーの一人がブログと「ミクシィ」の日記で謝罪する。

   謝罪文には、ゲーム機を破壊した当日は、最初から動画を撮影する目的でゲームセンターにいき、仲間数人が酒に酔った状態だったと書いている。壊すまでは予定にはなかったが、

「テンションが上がって馬鹿なことをしてしまいました」

「謝罪」の連絡は本人からまだ何も来ていない

   ただし、このブログの主は、メンバーが破壊する光景を撮影していただけで、自分は壊していない、としている。それでも謝罪するのは、メンバーの破壊行為を止めなかっただけでなく煽ってしまったうえに、「ニコニコ」に動画をアップしてしまったからだと書いている。アップしたのは、

「場の空気に流されました」

   そして、

「ネット上で謝ってても仕方ないので3人でできるだけ早く○○(○は会社の実名)に謝罪に行こうと思ってます。壊した部品の弁償もしっかりして来たいと思います。関係者の方本当にすみませんでした」

と結んでいる。

   この謝罪文は本人のブログと「ミクシィ」の日記に掲載されたが、謝罪後も計600を越えるコメントが殺到している。

「とりあえず音ゲーやめろ。同じ音ゲーマーとして不愉快極まりない」
「テメーらみたいなゴミのせいでネット住民の評価が下がるんだよ」
「あんな動画うpったらどんな結果が待ってるか。その程度の想像力もないんですか?」

   J-CASTニュースはこの騒動について、ゲーム機の破壊があったと見られる店舗の本社に取材した。同社は、近頃ゲーム機が客に壊されることが相次ぎ、破壊行為を見つけた場合、捕まえて100%弁償させる、と明かした。今回の騒動を知ったのは「あなたの店のゲームが壊されている」という連絡が本社に20件ほどあったため。ただし、

「壊した本人からの謝罪は、店にも本社にも来ていないため、実際に何が起きたのかは、まだわからない状態です」

と話している。