2019年 6月 18日 (火)

大阪の「涙の園児イモ掘り」問題 行政のごり押しなのか

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   大阪府が、第2京阪道路の建設予定地で、用地買収に応じなかった大阪府門真市の北巣本保育園の畑を行政代執行で強制収用したことをめぐり、橋下知事は涙を浮かべる園児の姿が報道されたことに言及、「園児の涙を利用した」と批判した。一方、土地の所有者である保育園理事は「園児を動員した事実はない」と主張する。ただ、行政がごり押しした結果、というほど単純な話ではないようだ。

「芋を掘ってくださいと何度もお願いした」

   大阪府の行政代執行が行われたのは2008年10月16日の朝。保育園側は、2週間後の10月31日に他の保育園と合同でこの野菜畑を使ったイモ掘り行事を予定していたため、保育園側が「子供たちの野菜を奪わないで」とこれに抵抗した。テレビなどで、子どもが涙を流す姿が報じられ、府側の職員と保護者などがもみ合う現場に泣きじゃくる子どもの姿も映された。

「非常に心苦しいことだが、府民の方々からは子どもを巻き込んだとのご指摘もあった。しかし、こちらとしては誠意を尽くした結果。話し合いで解決できずに非常に残念だ」

   こう話すのは府都市整備部用地室の担当者。府庁には、行政代執行をめぐり批判が相次いでおり、職員からは「やはりあの映像(園児の涙)のせいでは・・・」といった声も聞かれる。映像を見ると「念願だった園児たちの芋掘り行事を踏みにじった行政」という印象が拭えないが、府都市整備部用地室の説明ではこれとは少し違った側面が浮かび上がってくる。

   府側は2003年から保育園側と野菜畑の用地買収についての交渉を開始。08年4月、府の収用裁決で西日本高速道路会社に所有権が移転したが、土地の所有者の松本剛一理事は土地の強制収用の執行停止を大阪地裁に申し立てた。しかし、08年10月1日に却下され、大阪高裁に即時抗告していた。

   府都市整備部用地室によれば、府側は08年5月~8月にかけて行政代執行の通告書を持参して直接交渉したが、受け入れられなかったという。府側は保育園の芋掘り行事があることも認識しており、「芋を掘ってくださいと何度もお願いした」。10月11日~13日の3連休に芋掘りをしたらどうか、といった提案もしていたが、断られたという。さらに10月16日の代執行の途中で、保育園の弁護士からの「園児に芋を掘らして欲しい」という要請も受け入れたが、松本理事に最終的に拒絶された、という。

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