2024年 4月 23日 (火)

入江選手の世界新記録 「国際水連」なぜ認めないのか

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   競泳の入江陵介選手の世界新記録に対して、国際水泳連盟(FINA)が「待った」をかけていることが波紋を呼んでいる。入江選手が着用した水着の認可が先送りされ、このため世界新記録も認められないという事態になっているからだ。FINAの認可基準が不明確ということもあり、欧米による日本人選手へのいやがらせなのではという、うがった見方すら出ている。

「FINAがどういう基準で判断を下したかが不明確」

   入江陵介選手が世界新記録を更新したのは2009年5月10日、オーストラリア・キャンベラで開催された「競泳第1回日本・オーストラリア対抗」。これまでの記録を1秒08上回った。だが、FINAはこの記録に「待った」をかけている。

   FINAは今回、世界のメーカー21社が申請した水着348のうち202タイプを認可。136タイプには再提出を求め、10タイプを却下した。このうち、入江選手が世界新記録を打ち立てた際に着ていた水着も「再提出」とされた。

   この水着は、ラバー素材を使用したデサント社製のもの。ラバー素材はいま、注目の素材で、新記録ラッシュにわいた日本選手権でも、女子背泳ぎ3冠の寺川綾選手が着用(ミズノ製)。フランス選手権・男子100メートル自由形で優勝したアラン・ベルナール選手もやはり、イタリア・アリーナ製のラバー素材水着を着ていた。なお、ベルナール選手の水着は繊維メーカーの山本化学工業がラバー素材の提供をしている。こちらも再提出を迫られた。

   入江選手の水着は、「水着に空気をためる効果を発揮する構造をつくってはいけない」というルールに触れたとされる。ラバー素材には透気性がないため、体と水着の間に空気の膜ができ、浮力となりうる可能性があるというのだ。

   デサントはJ-CASTニュースに対して、「FINAの規定があることはわかっていたが、牴触しないと考えていた。今回の審査により再提出を指示されたが、FINAがどういう基準で判断を下したかが不明確。現在、問い合わせている段階だ」と話す。デサントはラバー素材自体には問題はないと見ている。今後、30日以内の再提出に向けて、水着の修正を急いでいる。

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