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「マグロの競りを見て寿司を食べる」 外国人お気に入りNO1観光コース

   外国人が注目する観光スポットの上位に、「築地市場」「ポケモンセンター東京」「六本木ヒルズ」がランクインしている。ところが、昔から外国人が多く訪れる「京都」は、金閣寺と伏見稲荷大社がかろうじて10位以内に入っているが、清水寺は12位という厳しい結果になった。

外資系企業の接待にも使われる「築地市場」

外国人に人気急上昇「築地市場」
外国人に人気急上昇「築地市場」

   旅行クチコミサイト「TripAdvisor」の日本法人、トリップアドバイザー(東京都港区)は、外国人ユーザー(アメリカ、ヨーロッパ、インド)のサイト利用動向やクチコミ投稿件数などをもとに、「外国人が最も注目した日本の観光スポット2008」をまとめた。

   それによると、1位は築地市場(中央区)で、他の観光スポットに倍以上のポイント差を付けた。

「築地市場は07年から2年連続でトップです。観光客以外にも人気で、外資系企業の接待にも使われています。知り合いの話ですが、会社の偉い方と早朝から競りを見に行ったそうです」

というのは、トリップアドバイザー広報担当者。

   サイトに投稿された口コミを見ると、「早起きしてマグロの競りを見に行き、終わったら寿司を食べる」というのがお決まりの観光コースのようだ。

   2位東京ディズニーランド(千葉県浦安市)、3位ポケモンセンター東京(東京都港区)、4位六本木ヒルズ(港区)、5位東京ディズニーシー(千葉県浦安市)、6位浅草寺浅草観音堂(東京都台東区)、7位金閣寺(京都市)、8位伏見稲荷大社(同)、9位スパワールド(大阪市)、10位ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(同)となった。

「この場所が大好きで、東京滞在中に3回も行った」
「オーストラリアでは買えないものが売っていた」

と書き込まれているのは、3位のポケモンセンター東京だ。

   アニメ「ポケットモンスター」のグッズの専門店で、大阪、名古屋、福岡、横浜、札幌の6店舗がある。東京店には年間130万人が訪れ、そのうちおよそ1割が外国人観光客だ。

「年々、海外のお客さまが増えているように感じます。ポケモングッズがこれだけ揃っている店は海外にないので、子どもから大人まで楽しんでいただけているようです」(広報担当者)

「アニメのセル画はどこで買えるのか?」

   ツーリストインフォメーションセンター(東京都千代田区)には、1日100人近くの外国人観光客が訪れる。

   窓口担当者に、どんな場所が人気があるのか聞いてみた。

「ほとんどのガイドブックで築地市場のマグロの競りが大きく取り上げられているため、行ってみたいと思う外国人は多く、東京観光の定番になっています。ただ、最近は『三鷹の森 ジブリ美術館』、『ポケモンセンター』といったアニメ関連の施設に行きたいという方が増えています。今日も、アニメのセル画はどこで買えるのか?と聞いてきたオーストラリア国籍の方がいらっしゃいましたよ」

   一方、昔から外国人が多く訪れる観光地と言えば「京都」だ。京都市内には清水寺、金閣寺、三千院、祇園といった見どころがたくさんある。

   ところが前出のランキングで、7位に金閣寺(京都市)、8位に伏見稲荷大社(同)があがっているだけで、清水寺にいたっては12位だった。

   この結果について京都市観光企画課は、

「08年に京都に宿泊した外国人観光客数は前年比1.5%増の5021万人で、8年連続で過去最高記録を更新しています。だから、(ランキングは)意外ですね」

と驚いている。

   しかし、

「子どもや若者には刺激がある東京の方がおもしろいのかもしれませんが、年を取った時に京都の魅力を理解してもらえるんじゃないでしょうか」

と話していた。

   京都市は外国人に向けて情報発信を強化していて、世界6カ国にその拠点を設けている。