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あの「湯川専務」が帰ってきた 「出会い系」風中国語会話のPR役

   「セガなんてダッセーよな」の自虐CMで1990年代後半に一斉を風靡した「湯川専務」が久しぶりに表舞台に姿を現した。出会い系風の、オンライン中国語会話サービスのPR大使を務めているというのだ。ネットでは「湯川専務なにやってんすか」といった声が上がっている。

   湯川専務こと湯川英一氏は1998年に、当時役員を務めていたセガから発売されたゲーム機「ドリームキャスト」のCMに本人役で出演。「セガなんていらねーよ」と子ども達に言われたり、専務にも関わらず街中でゲーム機を手売りする自虐的な演出で話題になった。その後、ドリームキャストの生産遅れの責任をとる形で常務に降格したものの「湯川元専務」として99年までCMに出演した。

若い美人講師の写真が並ぶ

湯川氏が中国語レッスンを受けている
湯川氏が中国語レッスンを受けている

   以来、表舞台に出てくることは殆どなくなっていたが、09年11月30日、突如ネット上に姿を現した。都内のIT企業「ニュウジア」が運営するオンライン中国語会話サービス「iChina.jp」(アイチャイナ)のサイトトップには

「帰ってきた湯川専務! iChina.jpで中国語会話 猛勉強中!?」

と書かれ、女性講師からレッスンを受ける湯川氏の画像が掲載されている。

   このサービスは現役女子大生を中心とした上海在住の講師から、オンラインで中国語会話を学べるというもの。サイトには、若くて容姿のいい女性講師の写真が並び、一見すると出会い系サイトのように見える。11月30日に出されたリリースによると、同社は湯川氏とマネジメント契約を締結。アイチャイナ専属PR大使に就任した湯川氏が、実際に生徒となってレッスンを受け、その様子をレポートしていくという。

   湯川専務久々の登場はすぐに話題になり、ネットでは「懐かしい」といったもののほか

「湯川専務なにやってんすか」
「出会い系にしか見えないんですけどw」

といった声が上がっている。同社広報担当者によると、元々セガ出身者数人で立ち上げた会社で、以前から役員が湯川氏と親しかった。

「会社を立ち上げるにあたり、広告塔になるような人を探していましたが、ベンチャーなのでギャラの高い芸能人は難しい。湯川さんが丁度会社を辞めてフリーになった時期だったので、お願いしたら快諾してくれました。とても情に厚い、後輩思いの方です」

「出会い系ではないが、コンセプトは出会い系」

   湯川氏は、04年にセガがセガ・サミーとなった際に出向元のCSKに戻り、以降はクオカードなどグループ企業の会長職を歴任。09年3月末にCSKを退職してからはどこにも所属していなかった。現在67歳で、今回マネジメント契約を行うに当たり、セガや、当時CMをプロデュースしていた秋元康さんに「湯川専務」という名称を使う許可をとったという。

   ビジネス会話の他にも「恋愛会話レッスン」「中国語カラオケ講座」といったメニューがある。

「出会い系ではないですがコンセプトは出会い系です。上海の女性と、講師と生徒という関係ではなく、友達目線、恋人目線で楽しく中国語を学べます。湯川さんには、これまでにない語学学校を実際に体験し、駄目だし含め意見して頂ければと思います」

   現在700人いる会員の約3割は湯川氏と同じ55歳以上。女性の会員も意外と多く4割。中には中国語初体験にも関わらず3か月で会話ができるようになった主婦もいたという。今後は、湯川氏のYoutubeやニコニコ動画への露出も計画しているという。