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東証 新売買システム「アローヘッド」稼働

   東京証券取引所グループは、高速性と信頼性、拡張性を併せもつ世界最高水準の新売買システム「アローヘッド」の稼働を、2010年1月4日に開始した。システムの全面更新は約10年ぶり。株式などの注文や約定処理の高速化といった投資家ニーズや注文の小口化、取引件数の急増に対応した。

   売買注文の処理速度が最大600倍の速さになったほか、株価・気配情報などの配信時間も高速化された。また、複数気配情報を上下5本から8本に拡大。新サービス「FLEX Full」では全銘柄のすべての注文情報をリアルタイムで提供するなど、市場情報も拡充。システムの稼働に合わせて、株価の値幅制限や特別気配の更新値幅などの取引ルールの一部を見直した。

   注文・約定・注文板などの取引情報を、三重化されたサーバー上で処理するなど信頼性を確保。注文受付件数についてピーク時の2倍のキャパシティを用意しているので、あらかじめ定めた拡張基準を超えた場合、1時間程度で拡張できるようにして取引件数の急激な変化に即時対応できるようにした。

   初日はトラブルもなく、「順調に稼働した」(東証)と話している。