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「らき☆すた」作者は男だった! ネット驚愕美水かがみ写真公開

   大人気アニメ「らき☆すた」の原作者で漫画家の美水(よしみず)かがみさんの顔写真がニュースサイトに掲載され、「作者は男だったのか」といった驚きがファン達の間で広がっている。「らき☆すた」は女子高生の生活をほのぼのと描いた萌え系作品で、作者の名前からして、「美水さんは女性」と信じていた人が多かったからだ。

「らき☆すた」の主人公の部屋をみて泣き出す

「2ちゃんねる」には美水さんのアスキーアートが登場した
「2ちゃんねる」には美水さんのアスキーアートが登場した

   「アサヒコム」では、幸手市が「らき☆すた」の主人公一家4人を特別住民登録し、その住民票が販売された様子を報じた。作者の美水さんは市役所での特別交付式典に出席、町田英夫市長から特別住民票を受け取り、その様子が撮影され掲載された。

   「らき☆すた」は07年4月のテレビアニメ放送をきっかけに人気が爆発。同名の4コマ漫画が原作で、同年9月にアニメは終了した。しかし、人気は衰えなかった。単行本やフィギュアなど関連グッズはバカ売れし、続編がDVDでリリースされ、ゲーム化もされた。主要キャラの実家のモデルになった鷲宮町の鷲宮神社には「聖地巡礼」を目的にファンが殺到。アニメ化前の正月参拝客は9万人程度だったが、10年の初詣客数は三が日で過去最高の45万人になった。

   09年3月には幸手市が美水さんの旧居を改装。「らき☆すた」の主人公達の部屋を再現した「きまぐれスタジオ 美水かがみギャラリー幸手」が、有料で一般公開された。この家は、「らき☆すた」の主人公が暮らす家のモデルでもあった。公開は期間限定だったが、人気が高く期間を延長。現在も見学客が多く、訪れるファンの中には、あまりの感動で泣き崩れる人もいるのだという。

   こんな風に漫画家の美水さんの人気は高いが、なぜか、写真や映像がメディアに露出した例はなかった。どんな人物なのか詮索されたが、「美水かがみ」という名前自体は女性っぽく、「らき☆すた」の主要キャラの女子高生(柊かがみ)に似たような名前なので、「女性に間違いない」と思っている人が多かった。「らき☆すた」も、美水さんの女子高生時代の体験を盛り込んでいるのだろう、と考える人もいた。

   美水さんの顔写真が掲載されたのは、朝日新聞のニュースサイト「アサヒコム」の「マイタウン埼玉」(2010年1月4日付)。

「クレヨンしんちゃん」作者は顔写真を出さなかった

   こうした背景があるため、「アサヒコム」に掲載された写真はかなりの衝撃をファンに与えたようだ。「作者って男だったのかよ」と驚いた人が多く、ネットでは「騒動」に発展。「2ちゃんねる」にはスレがいくつも立ち、

「作者オッサンだったのか 若い女の子が自分の女子高体験を漫画にしたのかと思ってた」
「マジで女だと思ってた・・・」
「美水センセの写真は死ぬまで見まいと思ってたのに・・・」

   などと書き込まれた。

   漫画家がメディアで素顔を晒すかどうかについて、漫画家自身にも葛藤があるようだ。やくみつるさんや黒鉄ヒロシさん、石坂啓さんなど頻繁にメディアに顔を出す人もいれば、素顔は公開しない、と決めている人もいる。「クレヨンしんちゃん」作者の臼井儀人さんが09年9月に不慮の事故で急死したが、顔写真は新聞やテレビで使われなかった。「クレヨンしんちゃん」を連載している「まんがタウン」編集部によれば、臼井さんは何があっても自分の顔写真は出さないと決めていたのだという。

「ファンの夢を壊さないように」

   というのが理由で、作者の顔と作品がオーバーラップすれば、作品の世界観に影響が出ることを恐れたということなのだそうだ。