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アリコジャパンに業務改善命令 顧客のカード情報流出で

   大量の個人情報が流出したアリコジャパンに対して金融庁は2010年2月24日、保険業法に基づく業務改善命令を出した。併せて、個人情報保護法に基づく是正勧告も行った。

   アリコジャパンは09年7月に、顧客のクレジットカード情報の流出が発覚。件数は3万2000件で、このうちクレジットカード会社から実際に不正利用の照会があったのは6600件に上っている。金融庁は、同社の顧客情報の管理体制がずさんだったとして、業務改善命令を発動し、有効な再発防止策と管理体制の再構築、経営陣の責任の明確化を求めた。

   アリコは情報の流出源について、システム業務の委託先である中国企業であることを明らかにしている。同日、記者会見を行ったアリコジャパンの高橋和之代表は「外部委託先の管理に不備があり、弊社の立ち入り検査も十分ではなかった」と説明した。委託先に対しては損害賠償請求を検討している。

   また、高橋代表は「引き続き管理体制の改善に取り組んでいくことが私の責務」と話し、辞任しない意向を示した。経営責任を明確にするため、報酬を自主返上する。