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「マック」か「マクド」か マクドナルド「略称」論争再燃

   ハンバーガーの「マクドナルド」をどう呼ぶのか――。東京では「マック」と呼ぶが、大阪では「マクド」。たびたび繰り返される略称論争に、また火がついた。大阪府出身で、日本サッカー代表の本田圭佑選手が「マクド」と呼んでいることがわかり、インターネット掲示板で話題になっているのだ。

   ネットの掲示板では、「マックだろ?」のカキコミに、「日本代表のエースがマクドって言ってるんだから、マクドだろ」と「マクド派」が勢いを増している感もある。

本田選手「マクド」コメントがきっかけ

東の「マック」に、西の「マクド」が巻き返し?
東の「マック」に、西の「マクド」が巻き返し?

   サッカーW杯の決勝トーナメントでは惜しくも敗れた日本だが、パラグアイ戦を前に本田選手は「試合で緊張したことはない。むしろ海外で『マクド』に入って注文するほうが緊張する」と、強気にコメントしていた。

   今回の「略称」論争はこれがきっかけだ。「マック」と「マクド」――。これまでも対立してきたが、基本的には、東京を中心とする関東圏は「マック」、大阪を中心とする近畿圏が「マクド」に分けられる。

   インターネット調査会社のアイシェアが全国427人を対象に調査したところ、東日本で「マック」と呼んでいる人は84.4%で、「マクド」と呼んでいる人は11.8%だった。また、西日本では「マクド」が52.3%、「マック」は41.6%だった(08年7月調査)。

   また、GMOメディアの「ウィふり調査団」によると、「マック」派は南東北や中国・四国、九州にも広がっていて、「マクド派」は近畿限定。全国的には「マック派」が優勢のようだ。

   ネット掲示板でも、「朝マクド、ビックマクドとは、いわないだろ!」といった東京人らしいカキコミが目立つ。

大阪、海外、証券界…「マクド」巻き返し?

   ところが、「マクド派」はジワジワ巻き返している。最近は東京でも「マクド」を使っている人がいるというし、フィリピンやフランスなど、海外でも「マクド」が使われているというのだ。

   山梨県に住む大学生はフランスを旅したとき、「マクドって…」と、戸惑ったという。

   また、ある外資系ビジネスマンは「海外では、マク『ド』ナルドを強めに発音するので、ドで切ったほうが言いやすいのかもしれない」と推測。海外では「マクド派が主流なのかも」と話す。

   証券業界も「マクド」だ。ジャスダック市場に上場する日本マクドナルドホールディングスだが、新聞の株価欄では「マクドナルド」と表記。記事中では「日本マクド」と省略される。

   都内に勤務する証券マンは、「そう言われてみれば、知らず知らずに使い分けていますね。目にする分には違和感がないのかも」という。米アップル社のパソコン「Mac」や、「○○マック」「マックス××」のようなに、略称・呼称に「マック」を使う会社が少なくないので、間違えないようにする狙いもある。

   ちなみに、日本マクドナルドは「『マック』でも『マクド』でも、親しみをもって呼んでもらえることに、うれしく思います。どちらが正しいとかはありません」と話している。