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「元格闘家」須藤元気のダンス動画 「米国からも熱い視線」の理由

   元総合格闘家の須藤元気さん(32)がダンスを披露する動画が注目を集めている。インターネットの動画投稿サイトには海外、特に米国から好意的なコメントが数多く寄せられている。俳優業や本執筆など多才な活躍で知られる須藤さんのダンスは、なぜ特に米国から熱い視線を受けるようになったのだろうか。

   スーツ姿の須藤さんら7人の男性が、「ゆっくり走る」不思議な動きを見せたかと思うと、急にロボットのように「きびきび」した動作を始める――米ニューヨークで撮影された動画「WORLD ORDER in NewYork」が、2010年9月25日にネット上で公開された。

再生数40万回、数百件のコメント

「WORLD ORDER」の特設サイトもある
「WORLD ORDER」の特設サイトもある

   ワールドオーダー(WORLD ORDER)は、09年末に須藤さんが結成した計7人の男性ダンスグループだ。須藤さんは歌も歌っている。10年7月にCDやDVDを発売し、これまでに3本のダンス動画を公開している。25日公開版は、4本目だ。

   須藤さんらのダンス動画は、ユーチューブ(YouTube)などの動画投稿サイトで多数紹介され、中には40万回近い再生数があるものも。それぞれ数百件以上寄せられているコメントを見ると、英語が目立つ。コメント表示は、1ページ10個前後だが、1ページすべて英語という場合もある。勿論、日本語コメントも多数ある。

   「すごい」「great」「awesome」――そんな高評価のコメントが多い。コメントした人の登録国を見ると、米国が目立ち、カナダやオランダからの書き込みもあった。海外からのコメントは、須藤さんを元格闘家・著名人とは知らない例が多いようだ。

   格闘技とダンスという意外な組み合わせだけでなく、須藤さんは06年に格闘家引退宣言をする以前からエッセイ執筆や映画出演など多才ぶりを発揮していた。格闘技引退後は、作家・タレントとして活躍している。俳優業では10年夏に公開された「仮面ライダーW」の劇場版に出演するなどしている。もっとも今でも格闘技に関係しており、格闘技番組の解説を務めるほか、08年秋からは拓殖大学レスリング部の監督に就任している。同部は10年9月18日、「全日本学生王座決定戦」で優勝を果たしている。

   須藤さんは総合格闘技選手時代、「UFC-J」王者になるなどし、「K-1」大会でも活躍した。ある格闘技ファンは「一時期は日本人の中で1番強かったのでは」と須藤さんを評している。

純粋にダンスの技量が評価された

   須藤さんの所属事務所の担当者に話をきくと、米国からのコメントが多いのにはこんな理由があるようだ。

   7月末か8月頭のころ、ニューヨーク在住の日本人アニメ関係者が、自身の人気ブログで須藤さんのダンス動画をリンクを張って紹介した。このブログから派生的に米国内での反響が大きくなっていった模様だ。さらに、8月にはニューヨークでダンス映画関連のイベントがあり、これに須藤さんらメンバーが参加、ここでも注目を集めたようだ。

   ダンス動画に対し、米国を中心に海外からのコメントが多く寄せられているということは、須藤さんが有名人ゆえに注目されたわけではなく、純粋にダンスの腕が評価されたと分析できる。海外からも注目されていることについて、須藤さん自身も喜んでいるという。

   格闘技選手時代から入場の際にダンスをみせていた須藤さんだが、現在披露しているダンスはこの1~2年で本格的に教わったものだという。

   「WORLD ORDERというグループ名も含め、(須藤さんは)世界を意識しており、海外からも注目され出したのはありがたい限りです」とこの担当者も喜んでいた。