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アイフル、「自前」で事業者向け金融 ビジネクストは売却か

   消費者金融大手のアイフルは、子会社で事業者金融を手がけているビジネクストを売却する方向で検討に入った。2010年10月22日付の日本経済新聞と朝日新聞が報じた。アイフルは「検討の有無も含め、現段階でコメントすることはない」としている。報道によると、売却先は東京スター銀行を軸に調整しているもよう。

   ビジネクストは、2001年に同社と住友信託銀行が共同で設立し、中小企業向けに無担保融資を展開してきた。10年3月期の営業収益は88億円、最終損益は17億円の赤字だった。貸出金残高は645億円。

   相次ぐ過払い利息をめぐる訴訟で消費者金融の経営環境が厳しくなるなか、さらなる事業の効率化を進める必要がある、と判断した。9月1日からは、個人事業主や法人を対象とする「事業サポートプラン」の取り扱いを開始。事業者向けに無担保ローンと不動産ローンを推進している。「ビジネクストとは顧客層が異なる」とし、自前で新たな顧客層を開拓していく。

   消費者金融は、年収の3分の1を融資の上限とする「総量規制」の影響で貸出残高が減っているが、事業者向けであれば総量規制の適用を受けない。

   また、アイフルは11月からテレビCMを休止する。「インターネットなど、あらゆる媒体を考え、より効果的な媒体に振り向けていく」と話している。