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きらやか銀行と仙台銀行、経営統合を検討

   山形県を営業基盤とする、きらやか銀行と宮城県の仙台銀行が経営統合を検討していることが、2010年10月25日わかった。地域経済が低迷するなか、県境を超える経営統合によって取引基盤を拡大し生き残りを図る。

   両行はともに第二地方銀行。山形県では、荘内銀行が秋田県の北都銀行と経営統合して09年10月にフィデアホールディングスを設立。本社を仙台市に置いている。「きらやか‐仙台」の経営統合も、「仙台‐山形」を一体とした経済圏、また将来の道州制をにらんだ動きともみられる。

   きらやか銀行は、2007年5月にきらやかホールディグス傘下の山形しあわせ銀行と殖産銀行が合併して誕生。09年9月には金融機能強化法に基づく公的資金200億円の資本注入を受けている。自己資本比率は10.35%、店舗数は117。一方、仙台銀行は1951年設立。同行の自己資本比率は8.85%、店舗数は71(いずれも、10年3月末時点)。

   両行の経営統合が実現すれば、預金量で1兆8489億円、貸出金量で1兆3901億円(10年3月末の合算ベース)の銀行が誕生する。両行とも、主要株主はみずほコーポレート銀行。

   なお、きらやか銀行、仙台銀行ともに、「現時点では決定している事実はない」とのコメントを、同日付で発表。経営統合の検討について両行は「肯定も否定もできない」としている。