2024年 4月 19日 (金)

富士通「一芸採用」3倍増 内定するのは「とんがった」人材

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   適性検査なし、志望動機も問わず――「挑戦マインド」とジャンル不問の実績を重視するいわゆる一芸採用枠。富士通は2012年春採用から前年の3倍に増やす。採用した人材が同じタイプに偏る傾向にあることに危機感を抱き、11年春採用から始めた取り組みだ。どんな学生が11年春採用の内定を勝ち取ったのだろうか。

   「普通じゃない採用 今年もやります」。富士通は同社採用専用サイトで10年12月27日、こう告知した。

公認会計士合格、ビジネスコンテスト入賞のインド人…

就活の流れは変わるか
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   「チャレンジ&イノベーション採用」と銘打ち、実績や「挑戦するマインド」などを「プレゼンテーション」してもらう。通常枠と比べると、適性検査と「グループワーク」の過程がなく、エントリーシート(応募用紙)と面接(プレゼンテーション)で採用を決定する。内々定に至るまでの面接回数も通常枠より少なく2回だけで、志望動機は不問だ。エントリーシートも通常枠は規定の質問に答える形式だが、この特別枠は手書きも可能な「フリー形式」だ。

   11年春採用の同枠の実績は、約380人が応募し、12人に内定が出た。通常枠を含めた大卒全体の内定者は540人だ。内定した12人はどんな学生たちなのか。

   同社広報IR室や同社採用サイトによると、公認会計士試験に現役合格した男子学生や、ビジネスコンテストで複数回入賞したインド人男子学生が含まれている。ほかに、サッカーJリーグのクラブ観客動員数を増やすことに貢献した学生や学生囲碁でタイトルを取った人もいる。ラクロスやシンクロナイズド・スイミングといったスポーツの分野で日本代表に選ばれた女子学生がいる一方、学会や大学で表彰を受けた「学業優先組」の姿も。

   同室では「一芸採用」について、「ともすれば大人しい人材が多くなる傾向がある中、いわゆるとんがった人材を採ることができ、組織に良い刺激になった」と評価している。単なる実績ではなく、その実績をあげるまでの過程の努力や挑戦心も重視しており、内定学生の中にも「個性を受け止めてもらえた」という声があったそうだ。

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