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福島からの避難民「受け入れ拒否」問題 揺れる旅館業界、ネットにも非難続出

   厚生労働省は2011年3月19日、福島第一原発の事故を受けて県外に避難する人々の宿泊を拒否しないよう、旅館・ホテル業界への指導を求める通知を、都道府県などに提出した。

   厚労省には、19日までに、福島からの避難者の宿泊受け入れに関する問い合わせのほか、福島から来たことで宿泊を断られたという相談も数件あったという。今回の通知は、旅館業界などの過剰反応を抑えるのが狙いとみられ、枝野幸男官房長官も19日の会見で、「(原発周辺地域の人々の)受け入れはまったくリスクはなく、風評に惑わされず、安心して受け入れをお願いしたい」と話していた。

「放射能汚染言う神経はまったく理解できない」

   宿泊拒否問題についてネットでは、

「福島から命からがら逃げ出した人たちに対して放射能汚染言うやつの神経はまったく理解できない。本人らが一番辛い」
「拒否理由にならないから、旅館業法違反で訴えればいい」

といった非難の声が多数上がっているが、同時に、

「今は大丈夫だろうけど、被害拡大したらどうなのよ?大丈夫なのか?」
「チェルノブイリのときは今ほど情報網が発達してなかったけど、今回はあの爆発も何もかも全て映像で流れて広まってしまったのだから、日本人・日本製品、全てにおいてそういう扱いを受けることを真剣に考えないといけない」

など、今後の事態を不安視する声も出ている。

   福島県内では、川俣町の原乳や水道水から、国の基準値を上回る放射性ヨウ素が検出されており、県は19日、同町内の酪農家17戸に対し、当分は牛乳の出荷を見合わせるよう要請。また、福島県に近い、茨城県高萩市でも、採取したホウレンソウから、国の基準値(キロあたり2000ベクレル)の7.5倍にあたる、約1万5000ベクレルのヨウ素131を検出している。