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出荷停止のホウレンソウと牛乳 「安全なので私が食べる」と大槻教授

   大震災が起きた宮城県出身の大槻義彦早稲田大学名誉教授がブログで、放射性物質が検出され出荷停止になったホウレンソウも牛乳も実は安全だとし、「出荷停止のもの、私が食べますからお送りください」と訴えた。3ヵ月間食べ続けるという。

   政府は2011年3月21日、福島、茨城、栃木、群馬4県全域で生産されたホウレンソウとカキナ、福島県産の原乳の出荷を控えるように指示した。放射能物質が食品衛生法の暫定規制値を超えたというのが理由だ。枝野幸男官房長官は同日の記者会見で、これらの野菜を摂取しても「直ちに健康に影響を及ぼすものではない」などと説明した。

3ヶ月間食べ続けた後に判断する

   大槻教授は3月21日付けのブログで、自分は日本物理学会の「放射線分科」に所属し、国際放射線影響学会の会員でもある専門家だ、と断り書きをした上で、今回の原発事故に触れた。放射能漏れだと騒いでいるのは過剰反応で、福島原発30キロ範囲であったとしても健康が害される危険はないし、食品や水道水の放射線量も人体への心配はない、とした。これは国連WHOの見解を元に判断したという。

   翌日22日付けのブログでは、ホウレンソウや牛乳、海水の放射能汚染が騒がれている事に触れこう書いた。

「私はホーレンソウも牛乳も平気です。出荷停止のもの、私が食べますからお送りください」

   3ヶ月間食べ続けた後に、その後どうするか考えるという。政府は放射能の「暫定基準値」を出しているが、仮に暫定値の数倍、数十倍の汚染になったとしても人体には影響のない値だと強調した。

   もっとも、1年近く摂取し続けたとすれば影響が出るかもしれないが、

「一体、今の原発の異常状態が1年間もつづくと思っているのでしょうか」

と疑問を呈した。海水の放射能汚染の測定値はまだ入手してはいないものの、魚や海草の汚染はホウレンソウと同じレベルで安全だろう、と予測した。

300年食べ続けても健康に影響がない?

   放射性物質が検出されたホウレンソウを食べる、と発言している人は他にもいる。テレビ朝日系情報番組「スーパーモーニング」に連日出演している放射線・化学物質影響科学が専門の松本義久東京工業大学准教授は21日放送の番組内で、出荷停止になった茨城県のホウレンソウならば300年食べ続けても健康に影響がないし、洗って食べれば放射線量は10分の1になる、とし

「私は福島産の野菜も牛乳も、子供や家族みんなで美味しくいただく」

と言い切った。

   ネット上の掲示板やブログを検索すると、人体に影響がないならば放射能に汚染されていても食べる、という人がけっこういる。「ほうれん草でも牛乳でももってこい。あのレベルならフツーに食べるから」といったサイトも登場している。