2024年 4月 18日 (木)

日本生命、伊藤ハム、帝人… 入社式を関西に疎開させる企業続出

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   東日本大震災と東京電力の原発事故の影響で、東北や関東地方の入学式や入社式が相次ぎ中止になるなど、2011年4月は異例ずくめの新年度のスタートとなった。原発事故の復旧のめどさえたたず、政府管理が取り沙汰される東電や、みずほ銀行のシステム障害を抱えるみずほフィナンシャルグループの入社式中止はやむを得ないとしても、大半のフレッシュマンは震災と原発事故の被害者と言える。

   企業の間では首都圏の混乱を避けるため、入社式を大阪に「疎開」させるところも多かった。地方出身の浪人生の中には、首都圏の混乱を避け、関西の予備校に入学するケースも目立つという。

関西で予備校生活を始める浪人生も

   文部科学省によると、震災などの影響で4月初旬の入学式の中止や延期を決めた大学は東北と関東を中心に132校になるという。深刻な原発事故が続く福島県の福島大学は入学式を5月に延期した。学内には100人余りの避難者がおり、授業開始も5月にずれ込む見込みだ。

   首都圏でも計画停電などの混乱を避けるため、早稲田大、上智大など多くの私大が入学式を中止。慶応大は入学式を「無期限延期」とした。早大の授業開始は5月で、学生からは「これで夏休みが1カ月短くなる」との嘆きが聞こえる。東京大は4月12日に入学式を行うものの、恒例の日本武道館ではなく、学内に会場を移すという。

   東電の原発事故と計画停電は、とりわけ地方から上京し、新生活を始める学生や浪人生にとっては不安に違いない。代々木ゼミナールなど大手予備校では、東京都内の予備校入学を避け、関西で予備校生活を始める浪人生も出ているという。

   企業の入社式も混乱を極めた。日本郵政グループ、野村ホールディングスなどは入社式を中止。りそなホールディングス、キリンホールディングスなどはグループの合同入社式を見送った。「被災した社内施設の復旧を急ぎ、計画停電による首都圏の交通網の混乱を避けるため」という。NTT東日本、セブン&アイ・ホールディングス、イオンなどは入社式を延期した。

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