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キャンセル相次ぐ観光地からの悲痛な叫び【福島・会津若松】

会津若松市のシンボル鶴ヶ城。毎年春には花見客で賑わう
会津若松市のシンボル鶴ヶ城。毎年春には花見客で賑わう

会津からのお願い


   3月11日以降、会津から観光客の姿が全くといっていいほど見られなくなってしまいました。

   年間350万人の観光客をお迎えする会津若松市は、観光が主要産業といってもいいほどの重要な位置を示しています。しかし全国的に有名な「鶴ヶ城」、白虎隊で名の知れる「飯盛山」さらに、東山温泉・芦ノ牧温泉はキャンセルが続いています。そして、観光施設や土産物屋などからは、閑古鳥が鳴いて悲痛な叫び声が連日のように聞こえてきます。

   今さら言うまでもなく、すべて原発による風評被害です。地震と津波だけであれば、次のステップに進むことができますが、この原発の影響は、簡単に乗り越えることができない大きな魔物なのです。

   さらに、「こんなときに旅行などしてはいけない」という日本人独特の考え方が根強いことも、状況を悪化させる要因の一つのようです。

   毎年、会津若松に修学旅行や遠足に来る小中学校は、約1千校で約8万人にお越しいただいており、各観光施設を巡り、お土産を買ったり、お食事をしたりと、この経済効果は大変大きく会津の観光全体に与える影響は計り知れません。

   特に、宮城県からの修学旅行が多く、その大半がキャンセルとなり、大きな痛手になっております。そこに原発の影響ということで福島県内はもとより、千葉県、新潟県などの学校は、行き先変更や中止、延期がなされております。

   現在、会津若松市民は、全く通常通りの生活をしており、この風評被害に立ち向かっております。観光施設や観光地は、原発の影響で閉鎖しているところは1箇所もありません。

   最近では風評被害で困っている会津を心から応援したいと、栃木県那須町の中学生が、遠足で訪れることになりました。本当に涙が出るほどうれしく感謝の念が絶えません。

   会津の観光地は、毎日が淋しい思いをしております。会津を応援していただけるなら、一人でも多くの方にお越しいただくこと、それが私たちにとっては最高の幸せです。お待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。

(会津若松観光物産協会)

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会津若松観光物産協会
■ホームページ:http://www.aizukanko.com/