2024年 4月 19日 (金)

「サツマイモ」でつながる被災地とのきずな【岩手・花巻発】

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園児を一緒に苗を植える被災者たち=花巻市内の河川敷で
園児を一緒に苗を植える被災者たち=花巻市内の河川敷で

(ゆいっこ花巻支部;増子義久)

   「支え合いの記念に…」と19日、花巻市シニア大学自治会と「ゆいっこ」花巻支部が呼びかけ人となって、被災者と一緒にサツマイモの植え付けが行われた。自治会が40年以上前に豊沢川河川敷を開墾した「ふれあい農園」には市内の大沢温泉に一時避難している被災者や雇用促進住宅へ入居した被災者など23人が参加。これに自治会員約230人と近くの花巻幼稚園の園児約50人を加えた総勢300人以上の大所帯の農園開きとなった。


   青空の下、被災者は手を泥だらけにしながら、園児らと約2800本の苗を一本一本丁寧に植え付け、久しぶりに心地よい汗を流した。夫婦で大沢温泉に避難している阿部良美さん(83)と妻の妙子さん(75)は「運動不足で体がなまっていた。園児の元気な歌声も聞くことができ、若返った感じ」と表情を緩めた。同幼稚園には大槌町などの被災地から4人の園児が避難入園しており、農場長の佐藤富雄さんは「あらためて被害の大きさを思い知らされた。秋の収穫祭には被災者の皆さんを招待し、共に汗を流したサツマイモを味わいたい。これをきっかけに被災地と花巻とのきずなをさらに強めていきたい」と語った。


   ふれあい農園では11月初旬に「天地感謝際」(収穫祭)を開催し、収穫したイモの形状にユ-モアたっぷりの名前を付けたあと、焼き芋を参加者に振る舞うことにしている。「ゆいっこ」花巻支部では仮設住宅に入居した被災者を招き、収穫の喜びを分かち合うことにしている。

サツマイモの植え付けに参加した被災者のみなさん
サツマイモの植え付けに参加した被災者のみなさん
園児たちの激励に手を振って感謝する被災者の老人
園児たちの激励に手を振って感謝する被災者の老人

ゆいっこは民間有志による復興支援組織です。被災住民を受け入れる内陸部の後方支援グループとして、救援物資やボランティアの受け入れ、身の回りのお世話、被災地との連絡調整、傾聴など精神面のケアなど行政を補完する役割を担っていきたいと考えています。
岩手県北上市に本部を置き、盛岡、花巻など内陸部の主要都市に順次、支部組織を設置する予定です。私たちはお互いの顔が見える息の長い支援を目指しています。もう、いても立ってもいられない───そんな思いを抱く多くの人々の支援参加をお待ちしています。
■ホームページ http://yuicco.com/
■ツイッター @iwate_yuicco

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