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「K-POPが世界中で人気?笑わせないで」 CNN運営サイト記事が波紋

   米CNN運営のサイトに掲載された韓国のK-POPに関する記事が話題になっている。K-POPが世界中で人気だ、と報じる韓国メディアを皮肉った内容で、世界中の読者から賛否両論が出ている。

   2011年5月、「CNN Go」のオピニオンコラム欄に掲載された記事で、「K-POPが世界で人気? 笑わせないで」というかなり強烈な見出しだ。

世界最大の音楽市場が全然気にかけてない

話題になっているコラム記事。
話題になっているコラム記事。

   筆者は、「Esther Oh」という若い女性で顔写真を見るとアジア系の様に見える。カリフォルニア出身で現在はソウルに居住。フリーライターとして活動する一方で、現代韓国文学に詳しく、韓国語の通訳、翻訳を行っているとプロフィールに記載されている。

   記事にはこう書かれている。

「K-POPがアジアでは人気だが、世界中を席巻しているという誇大広告を信じてはいけない。世界最大の音楽市場が全然気にかけてないのだから」
「韓国メディアが、(韓国の)Wonder Girlsがアメリカでいかに成功しているか、Rainがどれだけ『世界的スター』であるかとわめく記事を読む度にうんざりします」

   K-POPが韓国国外でも聴かれ、一定数のファンを持っていることには「同意する」が、韓国メディアの報道が余りに「ばかばかしいほど一方的」だというのだ。

   歌手のBoAが米国デビューしたとき、韓国では「BoAが西洋で韓流運動の先端に立っている。BoAはBring on America(アメリカを連れてくる)の略だ」と報じられた。しかし、BoAは世界的に有名なクリエーター陣と一緒に作品を作ったにも関わらず失敗。同じく韓国の歌手Se7enも米国の著名プロデューサーのもとでデビューを飾ったが同様だったという。

「米国だけが世界じゃない」「ラテンアメリカでは売れている」

   また、韓国人歌手がアメリカで成功するために、英語で歌い、米国の市場に受け入れられやすいスタイルに変化しても、「そこに韓国的な要素はありますか?」と筆者は問う。アーティストが異なる文化圏に進出し、そこの文化圏のルールに則って活動したら、もう「韓流」の概念は当てはまらないとしている。

   記事のコメント欄には多数の書き込みが寄せられていて、「アメリカに住んでいるけど、韓国の歌なんか聴いたことない」「確かに韓国人歌手がアメリカ人の書いた曲を英語で歌ったたらK-POPじゃないよね」というもののほか、「米国だけが世界じゃない。私はラテンアメリカに住んでいるが、K-POPを購入する人はいる」「記事には同意するけど、『世界で』じゃなくて『米国で』に見出しを変えるべき」という意見もある。

   日本では、「米CNN記者『K-POPが世界を征服する?笑わせないで』」といったタイトルをつけられ、2ちゃんねるで話題になったが、韓国の掲示板では、「これはオピニオンコラム欄であくまで一般人の意見を掲載するところ。CNNの見解じゃないし、そもそもこのサイトは『CNN Go』だ。それにも関わらず、日本では『CNNの見解』という見出しで歪曲されている」といった書き込みが寄せられている。