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「反日動画の主」がネットに謝罪文 「騒動もこれで終わりかな」の声も

   「日本人は地震で一瞬に死んでください」と語る「反日動画」をネット上に公開した当人だ、と名乗る韓国人とみられる男性が、「謝罪文」をネット上で公開した。本人かどうかははっきりしない。

   謝罪文が寄せられた日韓交流サイト上では、日本側から「この騒動もこれで終わりかな」と謝罪に納得するコメントが相当数寄せられる一方、韓国側からは「謝罪する理由はない」という声も目立った。

「日本人は皆、地震で死んでください、という動画」

   日韓交流サイト「KJ CLUB」に2012年3月14日、「反日動画」の投稿主を名乗る人物の謝罪文が投稿された。自動翻訳ができるサイトで、日韓両言語で読むことができる。

   東日本大震災に絡めて日本人の「自滅」などをたどたどしい日本語で語った動画を、震災からちょうど1年の3月11日にユーチューブに投稿した男性が使ったハンドルネームを挙げ、その当人だとしている。

   本当だろうか。「KJ CLUB」上では別のハンドルネームを使い、14日以前から利用しているようだ。問題の動画に関するとみられる話題を3月12日に数回、投稿している。この段階ではさほど「反省」の色はみられない。

   謝罪文についたコメントをみると、動画投稿主本人なのか疑う声もあるが、多くは当人と認めた上で意見を述べている。14日以前の寄稿やコメントのやりとりを踏まえ、本人と判断しているようだ。

   日本語文の謝罪文は3000字近くあり、「(本当に)申し訳ありません」を5回繰り返すなど、「謝罪」「反省」の言葉を連ねている。

   「通常のすべての日本人のためのビデオ、発言」ではなかったと説明。嫌韓の意見が多く載る日本のサイトで書き込んでいる人たちへ向けた行動であり、日本人全体に対しての発言ではないという趣旨を書き込んでいる。

   「私は元々日本が好きだった」としつつ、「韓国への憎悪でいっぱい」のネット上の声や韓国人女優の来日に反対する「日本のデモ」をみて、今回の「日本人は皆、地震で死んでください、という動画」を撮影したという。

「事実は、日本を好きなのに」

   ネットで嫌韓書き込みをする人たちを「最大限に挑発」することだけを考えていたとして、

「事実は、日本を好きなのに、日本の悪口を言うような二重(人格)的な人にはなりたくなかったので謝罪しています」

と書いている。

   自分が想定した「嫌韓」が多く載るサイトを超えて、広く日韓のネット上で話題となったことへの戸惑いにも触れている。韓国人からも「国辱」と批判されたとして、「韓国人たちにも謝罪したい」とした。

   この日韓交流サイトのコメント欄では、日韓のどちらの参加者かを示すマークがつく。

   日本側からは、「この騒動もこれで終わりかな」「安心しろ。日本ではむしろ潔く謝った人間を許し、評価する文化だからな」「多くの日本人は(略)水に流すでしょう」と理解を示す声が少なくなかった。依然反発する意見もあった。

   一方、韓国側コメントは「どうせここの嫌韓たちは論理が通じない」「謝罪する必要ない」といったものが目についた。

   この謝罪文を読んだ、というコメントが、ユーチューブの「反日動画」の一部にもついており、今回の謝罪は日本人のためでなく、韓国人向けの可能性が高いとして、「気をつけてくれ」と「注意」を呼びかけるコメントもあった。

   「反日動画」騒動は韓国メディアでも伝えられ、韓国ネット上では当初、「よくぞ言ってくれた」と投稿主を支持する声が多く寄せられていた。その後、投稿主を批判するコメントも増えた。

   今回の謝罪文は本物なのかをはっきりさせるため、問題の動画と同様、本人が顔を出して語った動画を出した方がよい、という趣旨の声もネット上にある。謝罪文中では、韓国でも自身の動画を見た人が多いことなどから、「外出することさえ困難です」としている。

   謝罪文を載せたのは動画投稿主本人なのか、だとすればこれで騒動は終息するのか、まだ不透明だ。