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米国マイアミに恐怖の「ゾンビ」 全裸男がホームレスの顔面食いちぎる

   人間が生きた人間の顔面を食べるという恐ろしい事件がアメリカ、フロリダ州で発生した。犯人は近年欧米で問題になっている脱法ドラッグ「バスソルト」を服用していた疑いがあるといい、世界中に「マイアミ・ゾンビ」として衝撃を与えている。

   これまでの報道をまとめると2012年5月26日14時頃、フロリダ州マイアミの現地警察に、フリーウェイの脇で、「全裸の男が男性の顔を食べている」という通報があった。

警官の銃撃受けても食べ続け、射殺される

   駆けつけた現地警察が男性から離れるように命じたが、男は食べるのを止めなかった。警察に向かってうなり、銃弾が命中しても男性の顔を食べ続けたという。警察は少なくとも6発の銃弾を撃ち、男を射殺した。

   被害者は現場近くで生活していた65歳のホームレスの男性。現在病院で治療を受けているが危篤状態だという。顔面の約75%が失われており、公開されている写真では、顔面の口から上の皮が剥がれて真っ赤になっている。眼球もむき出しになっており、目蓋も食べられてしまったようだ。

   射殺された、ルディ・ユージン容疑者(31)は当初、新種のLSDを過剰摂取していたと見られていたが、現在は「バスソルト(Bathsalt)」と呼ばれる合成覚せい剤が原因の疑いが出ている。

   バスソルトは、脱法ドラッグの一種。リラックス効果などを得るために入浴時に浴槽に入れる塩、バスソルトという名目で「Ivory wave」「Blue magic」といった商品名で売られていて、近年欧米で問題になっているのだという。

バスソルト、米国のコンビニで2000~3000円

   口や鼻から摂取し、コカインや覚せい剤を服用したときのような強い興奮や多幸感を味わうことができる。副作用としては血圧と心拍数の上昇、幻覚などがあり、心臓発作で死に至ることもあるという。

   米国ではコンビニエンスストアやガソリンスタンド、インターネットなどで2000~3000円で売られている。州によっては禁止されているが、法の目をかいくぐって入手する麻薬中毒者が絶えないのだという。

   マイアミの地元警察は、今回の事件について、自分の服を脱ぎだして凶暴化するという点が、過去のバスソルト関連の事件、事故と似ていると指摘している。

   薬で凶暴化した人間が人間の顔面を食べるという、恐ろしい事件は全米を震撼させた。米メディアは「マイアミ・ゾンビ(Miami zombie)」「ゾンビの黙示録(Zombie apocalypse)」というショッキングな見出しで相次いで報じ、ネットユーザーからは「なんでこんな薬が合法でコンビニなんかで売っているんだ?」といった声が出た。バスソルトが中国で製造されているという報道もあり、「中国との貿易を停止するべき」というものもある。

   日本のネットでも「マイアミ・ゾンビ怖過ぎるわ。バスソルト、ダメ、絶対」といった声がツイッターに出始めている。

   ちなみに、まだ原因物質がバスソルトだとは確定してはいないものの、薬物問題に詳しい法律事務所によると、日本の合法ハーブ店などでも、バスソルトと同じような成分の薬物が「フレグランスパウダー」として流通しているという。