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「覆面カリスマブロガー」ちきりんの正体 一橋大卒マッキンゼーOGの超エリート?

   ブログ「Chikirinの日記」で人気のちきりんさんの正体がネットで話題になっている。

   「覆面ブロガー」として、正体を一切明かさないでいたのだが、実は人材育成コンサルタント、伊賀泰代さんではないかという説が浮上した。

   経歴や、勝間和代さんとの親交などが一致しているためだ。

講演などではお面を付け、自分の本名や顔を一切明かさない

   ちきりんさんは2005年にブログ「Chikirinの日記」を開始した。「おちゃらけ社会派」を名乗り、社会問題を「ゆるく考える」記事で人気を集めている。ツイッターのフォロワーは8万人を超え、「自分のアタマで考えよう」(ダイヤモンド社)など3冊の本も刊行した。人気ブロガーだが、講演などではお面を付け、自分の本名や顔を一切明かさないことでも有名だった。

   その正体はずっとネットで話題となっていたが、最近になってある説が急浮上した。人材育成コンサルタントの伊賀泰代さんだというのだ。ネットで根拠とされたのは、2人の経歴だ。

   ちきりんさんは関西の出身と公言している。「兵庫県出身では?」との憶測も、ツイッターの「現在地」の表示から出ていた。2009年の上杉隆さんとの対談談では、自身の経歴をこう語った。

「私は普通に大学を卒業し、大手の金融機関で働いていました。しかしそこを退職し、(略)27歳から2年間、海外で過ごすことに。そして日本に戻って来て(略)今は畑違いの外資系で働いています」

   一方、伊賀さんの公式ホームページによると、

1982年 兵庫県立姫路西高等学校 卒業
1986年 一橋大学法学部 卒業
1986年 - 1991年 日興證券 引受本部(当時)勤務
1991年 - 1993年 University of California at Berkeley, Haas School of Business (MBA)
1993年 - 2010年 McKinsey and Company, Japan 勤務

   高校までストレートに進んだとすると、27歳でアメリカのUCバークレーに2年間のMBA留学、そして帰国後、外資系のマッキンゼーに勤務ということで、ちきりんさんの経歴と一致する。

   また、「日本の大手金融機関」に就職した理由として、ちきりんさんはブログで、

「条件は・・・女性と男性に差を付けないこと・・・女だけ制服着ろとか、転勤なし、とかになってないこと・・・だけでした」

と書いていた。

   伊賀さんも著書「採用基準」(ダイヤモンド社)のなかで、日興証券について、女性総合職の採用を法律施行に先駆けて始めたことを取り上げ、「男性同様社員寮を用意する」「制服も着る必要はない」と振り返っていた。

「Chikirin」の商標登録したのは渦中の人物

   ちきりんさんと伊賀さんを繋ぐ人物がいる。マッキンゼーOGとして有名な経済評論家の勝間和代さんだ。ブログでこう紹介していた。

   マッキンゼーに応募したときの最初の面接官が伊賀さんだったといい、「入社後もいろいろと面倒を見ていただいていて、本当に、恩人の1人です」と振り返っている。

   勝間さんはちきりんさんと親交があって、2011年には対談もしていた。その冒頭で「古くから知ってはいるんですよね」「お久しぶりです」というやり取りがあった。

   さらに、特許電子図書館で検索すると、伊賀さんが「Chikirin」の商標登録をしていた。2012年の3月9日に出願して、9月14日に登録されていた。

   渦中のちきりんさんは、こういったことについて、何もコメントしていない。ただ、15日に「みなさん、私の最近の本職は・・・『電気ひざかけ売りのおばさん』です」とはぐらかすようなツイートをした。

   2人の著書を手がけ、ちきりんさんの講演会の協賛もおこなったダイヤモンド社に電話をすると、伊賀さんの担当者は、

「(本人からは)何も聞いていない。ネットをあまり見ないので(よくわからない)」

と話した。ちきりんさんの担当者は不在とのことで話はきけなかった。