2018年 12月 11日 (火)

トラブル絶えない「歯科インプラント」 患者が減り、このままでは「日本から消える」?

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   天然の歯と同じように噛むことができる、見た目が自然に近いなどとして、日本でもブームとなった「歯科インプラント治療」。

   しかしトラブルも相次いでおり、患者数が激減、このままでは日本から消えてしまうという見方さえ出ている。

「炎症おさまらない」「手術後大量出血」トラブル絶えず

   歯科インプラント治療とは、チタン製の人工歯根をあごの骨に埋め込み、それを土台として人工の歯を作製するというものだ。入れ歯と違い動くことがなく、より自然な歯の状態に近付いという特徴がある。日本では1980年代後半からインプラントの開発が進められ、2007年からは治療従事者への認定制度もスタートし、一般に認知されるようになった。

   しかし治療を受ける人が増えるのに伴い、トラブルも増加した。国民生活センターは2011年12月、歯科インプラント治療によるトラブルの報告が06年度以降の約5年間で343件寄せられ、増加傾向にあると発表した。具体的には、「土台を入れて5か月経っても炎症が治まらず、抗生物質を服用し続け、精神的に参っている」、「手術の数日後大量出血したうえ、3年間も治療が終わらない。転院も認めてくれない」、「1か月で治療は終了したがゆるんで痛く、うまく噛めない」などの事例が寄せられたという。報告には「インターネット広告やホームページ、折り込み広告を見て歯科に出向いた」と書かれているものが多いが、その広告も「国内No.1の低価格」「99.9%治しきる」「開業○周年還元セール実施中!」と、虚偽や誇大、費用を強調するなど、とても医療の広告とは思えないような文章が並んでいることが明らかになった。

   さらに2012年1月、NHKの「クローズアップ現代」でも歯科インプラント治療のトラブルが急増している、という特集が放送された。番組では、70代女性が治療直後に右の唇からあごにかけてしびれて感覚がなくなり、物を食べると手を添えなければこぼれる、無意識に唇を噛み度々出血する、という例、男性が抜く必要のない歯まで抜かれ、結局手術は失敗し500万円を無駄にした、というケースが放送された。

クローズアップ現代の放送以降患者が激減?

   トラブルの背景には、歯科医が増えすぎて経営状況が悪化していることが挙げられるという。厚生労働省の発表によると、10年末時点で全国の歯科医師数は10万1576人、12年8月末時点で歯科診療所の数は6万8439施設となっている。歯科インプラント治療は保険がきかず、歯科医が治療費を自由に設定できる「自由診療」のため、高い収益が得られる。番組に登場した歯科医師は1本40万円と設定し、歯科インプラント治療だけで年2500万円の利益を得ていた。「インプラントは歯科医の救世主。手術を打てば打つほどうるおう」とまで話していた。

   追い討ちをかけるように、総合情報誌「FACTA」12月号(12年11月20日発売)に「『インプラント治療』が日本から消える!」という記事が掲載された。クローズアップ現代の放送以降患者が激減したため、優秀なインプラント医が海外に出て行ってしまい、日本でまともな歯科インプラント治療が受けられなくなっている。その結果、将来は富裕層だけが海外でインプラントの恩恵に預かるようになる可能性もある、というのだ。

   国民生活センターによると、12年度に入って寄せられた歯科インプラント治療に関するトラブルの相談は、2012年11月18日時点で70件だという。11年度は11月15日時点で49件、10年度は48件だったので、さらに件数増加のペースが上がっている。また、10年度は年度末時点で82件、11年度は101件にまで増えており、12年度もここからさらに増えるとみられる。

   訪問歯科診療をすすめる歯科医院の団体「全国介護歯科協会」のブログでは、歯科インプラント治療のトラブルに関する報道を受けて、インプラント患者が減った医院がたくさんあると書かれている。

   一方、都内のある医院に取材すると、治療を受ける患者は年々増えているという。トラブルに関する報道を見聞きして不安に思う患者も多いが、治療について事前に丁寧に説明することで「是非受けたい」と思う人が多いと話していた。トラブルが多いとはいえ需要のある治療法ということには間違いなく、腕の確かな医師をどう見つけるかがますます重要になっているといえそうだ。

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