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逃走犯1人に捜査員4000人の態勢 世界中が驚愕、「日本の警察はお笑いか」

   強盗と集団強姦などの疑いで神奈川県警に逮捕され、横浜地検川崎支部で取り調べ中に逃走していた杉本裕太容疑者(20)が、2014年1月9日に発見された。

   捜査員4000人、車両850台を投入した総力をあげての捜索となった「大捕物」は海外でも報じられたが、「1人捕まえるのに4000人も!?」と大きな驚きをもたらしたようだ。

「こんなに大勢で動くなんて」

タミル語でも報じられた「大捕物」
タミル語でも報じられた「大捕物」

   杉本容疑者は14年1月2日、別の男と共謀して女性を暴行し、現金15万円を奪ったなどとして、1月6日に逮捕された。7日に送検され弁護士と接見している最中、腰縄を外して逃走した。神奈川県警は1月8日から4000人、850台に態勢を増やして捜索していた。

   この事件が世界中で、「大規模すぎる捜査」として報じられた。

   例えば米FOXニュースでは「日本の警察が強姦容疑者を捕まえるための全国的な捜査を開始した」、英BBCでは「20歳の杉本裕太を探すために4000人以上の警察が動員された」と報じられているほか、仏AFP通信、中国・新華社の記事でも「4000人、850台を投入」という部分が強調されている。

   さらにテレビ局や通信社で報じられた内容が世界中のニュースサイトに引用され、拡散されていった。

   海外のネットユーザーからは、「怖いな」「早く捕まってほしい」という感想のほか、「1人のためにこんなに大勢で動くなんて…警察の面目丸つぶれだな」「ほぼ1日中、4000人のマヌケが動いても見つけられないのかよ」「日本の警察はお笑いだなw」など驚きや呆れの声が上がった。

AFP通信「NHKは身柄確保について異常に長く放送」

   総力をあげた捜索の甲斐あって、9日には容疑者の身柄が確保された。

   フランスの通信社「AFP通信」は容疑者の顔写真入りでこの捕物劇を報じた。「A massive manhunt in which thousands of Japanese police(何千人もの日本の警察による大規模捜査)」という表現で、「この事件に対するメディアと視聴者の関心を反映するように、NHKは身柄確保について異常に長く放送した」などと書かれている。

   この記事はオーストラリア、ブルガリア、マレーシア、ブルネイ、台湾など、多くの国・地域のニュースサイトで配信された。

   日本と外国の警察ではやり方に違いがあるのは確かだが、逃走の詳細から大人数での捜索、そして身柄確保まで、これほど世界中の関心を集めるとは当の神奈川県警も想像していなかっただろう。