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アルビレックス新潟サポーター「応援旗」にクレーム? Jリーグで「旭日旗」応援はいけないのか

   サッカーJリーグ・アルビレックス新潟のサポーターが応援旗について、「クラブ側からクレームが入った」とつぶやいたのが話題になっている。

   アルビレックス新潟のチームカラーを用いた、青地にオレンジ色の太陽をモチーフに新潟県の地図を配し、「闘志」の文字が入った応援旗だが、そのデザインが旭日旗のように見えるという。

「普通に良い応援旗だと思いますが…」

「旭日旗」に見える応援旗がツイッターで話題に…
「旭日旗」に見える応援旗がツイッターで話題に…

   アルビレックス新潟のサポーターはツイッターで、「おれの旗のデザインについてクラブ側からクレームが入った。別に政治的な意図なんて全然無いし、ただデザインとして使ってるだけなのに!もしかして浦和の件が絡んでクラブも慎重になってるのか??」と、つぶやいた。

   これは、2014年3月23日にアルビレックス新潟のホーム、デンカビッグスワンスタジアムでの対サガン鳥栖戦でのこと。応援旗をつくったとみられるサポーターは、「ホーム開幕戦のときは何も言われなかったから、やっぱ浦和の件で厳しくなってるのかなと思う!」とコメント。

   これに他のサポーターらが、

「普通に良い応援旗だと思いますが…」
「どこのクラブも差別的なものにピリピリしてるから仕方ないよ。今回もアルビからフラッグへのチェックが入ってるんだろうなー的な感じは試合前の応援中にわかったよ」
「自主規制も度を越していますね。よほど政治家や右派系専門家の発言の方が問題なのに。方向性が違って来ている。これでは差別がなくなるどころか、いびつになるだけ」

といった声を寄せている。

   「デザイン気に入ってたのに… まさかこんな形でクラブと直接関わることになるとは」と、応援旗をつくったサポーターはいう。

   たしかに、差別的な横断幕が掲げられた3月8日の浦和レッズ対サガン鳥栖戦(埼玉スタジアム2002)以降、アルビレックス新潟に限らず、クラブ側が応援旗や垂れ幕に神経質になっていることはあるのかもしれない。

   この件について、アルビレックス新潟は「(この応援旗については)他のサポーターから指摘があり、警備スタッフが(応援旗をつくったサポーターと)話をさせていただきました。ただ、クレームをつけたとか、旗を降ろしてほしいということではありません。(警備スタッフの)話し方から、そう受け取られたのであれば、少し誤解があったのかなと思っています」と説明する。

旭日旗を応援に使うこと、「禁じていない」

   旭日旗についてはここ数年、韓国メディアが「日本の軍国主義の象徴」としてたびたび騒ぎ立て、2014年3月12日にもサッカー日本代表のユニフォームに施されたデザインが「旭日旗」であると報じ、「競技場での政治的意思表現を禁止する」という国際サッカー連盟(FIFA)の規定に反していると主張。また、浦和レッズの横断幕問題でも、テレビ朝日の報道ステーション(3月13日放送)が、横断幕の奥に見える旭日旗の存在を大きく取り上げている。旭日旗の使われ方が、場合によってはトラブルを誘発するきっかけになり得ることは考えられないわけではない。

   ただ、これまでJリーグが旭日旗を使った応援に対して、処分を下したことはない。Jリーグはホームページで「Jリーグ共通観戦マナー&ルール」を公開しており、応援の横断幕や垂れ幕については、「人を傷つけることを目的とした横断幕や垂れ幕」を掲げることを禁じているが、旭日旗を応援に使うことは禁じていない。

   アルビレックス新潟も、「応援マナーやルールについてはJリーグに準じています。応援旗をつくったサポーターの方とはまだ直接話をしていませんが、(問題となった応援旗が)ダメというわけではありませんし、サポーターとはこれからもコミュニケーションをとりながら、よりよいスタジアム運営に努めたいと考えています」と話している。