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氷川きよしと元マネージャーどっちが悪い? 文春vs東スポ、「暴力」「恐喝」と報道が分かれる

   演歌歌手の氷川きよしさん(36)が20代の元マネージャー男性に暴力などを働いていたと週刊文春が書いた。一方、東京スポーツはきよしさんが恐喝されていたと報じており、報道内容が食い違っている。

   「演歌界プリンス『裏の顔』」。週刊文春は2014年5月1日発売号で、5ページにもわたる特集を組んだ。

文春は元マネージャー側、東スポはきよしさん側に立つ

   その記事によると、元マネージャー男性は、氷川きよしさん所属事務所に13年10月に入社した。翌14年1月からきよしさんの担当になったが、きよしさんは、男性の仕事ぶりに度々難癖をつけた。

   3月に入ると、タバコを投げつけたり、ペットボトルの水を頭からかけたりした。鹿児島県を訪れた11日には、きよしさんは楽屋で、男性の顔を右手で3回も平手打ちした。20日は、飛行機内で30センチほどの金属製つぼ押し棒で首を3回殴るまでになり、男性は、上司の部長に担当替えを直訴した。これに対し、部長からは「手を出すことは良くない」とメールがあったといい、その文面画像が記事に載っている。

   しかし、それでも暴力は止まなかった。4月3日には、岡山県内のホテル内で男性の後頭部をカバンで2回殴り、さらにブーツで左足を蹴った。この暴力で、男性は、脛から出血したといい、事務所を退職することも決めたとした。ネット上の文春サイトでは、このときだという録音音声が有料で公開されている。

   このほか、きよしさんは、同性愛の質問を何度もするセクハラ行為をしたという。また、自ら信じる宗教に勧誘し、断ると罵倒したそうだ。

   男性は、ストレスから4月20日に職場を離れ、「うつ状態」で服薬治療をしているとしている。

   一方、東スポは、文春報道3日前の4月28日、逆にきよしさんがこの男性から数億円を恐喝されていたと1面トップで大きく報じた。

所属事務所は「ノーコメント」だとしたとされる

   東スポの記事によると、事情に詳しい中堅芸能プロ幹部らの話として、氷川きよしさんは、男性が仕事をさぼったりウソをついたりするので、1、2回は暴力を振るったことがあるとした。きよしさんは、「みんなが迷惑するんだからちゃんとやれよ」という意味で、軽く足を蹴ったり水しぶきをかけたりはしたという。芸能界では、厳しくしつけてこそ一人前という考え方があるからだとした。

   ところが、男性は、数か月で退社すると、暴力行為を理由にして、口止め料として数億円もの金をメールで事務所スタッフに要求してきた。このことについては、事務所に恨みのある芸能プロの関係者らが男性に指示を出していた可能性があるという。録音のためのレコーダーを男性に持ち歩かせて、きよしさんらを挑発していたのではないかとも言っている。

   その後、東スポでは、捜査関係者の話として、事務所が2014年4月28日に警察に被害届を出したと報じた。

   一方、文春の記事では、東スポの報道にも触れており、部長に当て付けたメールが恐喝だとされてしまったと説明した。そのメール画像が載っており、「口止め料や示談などいかがですか?」「もう絶対許せませんので 1、2億ぐらいほしいぐらいです」などと書かれていた。この点について、男性は、お金がほしかったわけではなく、きよしさんに謝罪してもらいたい一心だったとし、「馬鹿なことをしたと、今では反省しています」と漏らしていた。

   報道は食い違っているが、一体どうなっているのか。

   きよしさん所属事務所の長良プロダクションに取材すると、担当者がすべて外出しているとして話が聞けなかった。文春や東スポの記事では、今回のことについて事務所は「ノーコメント」だとしたとなっている。