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「今日はパンツスーツだけど生理なの?」「痴漢されて喜んでるんだろ」… 地方議会での聞くに堪えないセクハラヤジ

   妊娠、出産、不妊に悩む女性への支援の必要性を訴えた女性都議に対して、「産めないのか」などと「セクハラ」ヤジが飛んだことに批判が高まっている。

   そうした中で、他にもこうしたセクハラ議員がいることがインターネットで暴露されている。地方の市議や区議らがツイッターなどで、議会でセクハラにあたるヤジが飛んでいると明かしている。

都議会の「セクハラ」ヤジはめずらしくない?

地方でも聞くに堪えない「セクハラ」ヤジが飛んでいる(画像は、我孫子市議の水野友貴氏のホームページ)
地方でも聞くに堪えない「セクハラ」ヤジが飛んでいる(画像は、我孫子市議の水野友貴氏のホームページ)

   「セクハラ」ヤジがあったのは2014年6月18日に開かれた東京都議会。みんなの党の塩村文夏議員(35)に対して、「おまえが早く結婚すればいいじゃないか」「産めないのか」などのヤジを、自民党と思われる都議が飛ばした。

   インターネットでは、

「最悪。品位のかけらもない」
「ただちに名乗り出て議員を辞めろ」
「もう呆れ果てて、都民として情けなくなる」

などと、セクハラ都議への批判であふれている。田村憲久厚労相は6月20日の閣議後の会見で、「(ヤジを飛ばした都議が)自民党であろうと、どこの党であろうと、人として大問題なヤジ」と強く批判。また、インターネットの署名サイトでは、「東京都議会における差別発言を許さない市民一同」が発言した議員の特定と厳正処分を自民党都連に求める賛同者を募ったところ、20日正午には3万5000人を超え、抗議の声が広がっている。

   ところが、こんな「セクハラ議員」が他にもいたことがわかった。

   東京・渋谷区議の治田学氏(43、民主党)は自身のツイッターで、「都議会で女性議員へのセクハラヤジが問題になってますが、渋谷でもありますね」と明かした。「私が女性インターン生を連れて、委員会傍聴にいったら、ある議員から『愛人連れてくるなよ~』とか『同伴かぁ?』と言われて…」という。

   治田区議は「またか?」と思ったというが、インターンの女性は「あれで議員ですかぁ?!」と激怒していた。ツイッターでは、「その議員を糾弾するつもりはありません」としており、また自身も「その時にしっかりと『そういうことは言わないでください』というべきだった」と、反省しているようだ。

   中野区議の森隆之氏(31、民主党)はツイッターで、「こうしたヤジが飛んだことに対して驚きはありません。もともと、都議会って『そういうところ』という認識だったからです」と、つぶやいている。

   2010年に都議会を傍聴した人の報告として、「お前は痴漢されて喜んでるんだろ」といったヤジが飛んだとも記している。

   どうやら、「セクハラ」ヤジは都議会ではめずらしいことでもないようだ。

議員が議員に平気で相手を傷つけるようなことを真顔で言ってくる

   「セクハラ」ヤジは地方議会でも起こっている。千葉県我孫子市議の水野友貴氏(31、無所属)も、「大きな声で『今日はパンツスーツだけど生理なの?』と8割以上が男性である議場で言われたことがある」ことを明らかにしている。

   これは水野市議が「ジャパン・インデブス」(2013年12月3日付)に寄稿したもので、「議会に入ってまず驚いたことは、議員が議員に平気で相手を傷つけるようなことを真顔で言ってくることや議会でくだらない嫌がらせをすることであった」と書いている。

   水野市議も塩村都議も、まだ30代の、経験の浅い若手議員だ。「セクハラ」ヤジを浴びせた議員は、ヤジを議会の「洗礼」とでも思っているのだろうか。そもそも、民間企業で上司が女性社員に向かってセクハラ発言をしようものなら、それだけでも懲戒、場合によっては解雇されてもおかしくない。

   民間企業に勤めた経験がある水野市議は、「一般企業で社員同士が普通の会話で小中学生並みの悪口を言うことはまず有り得ない」と呆れている。