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ゲイツにロナウド、スピルバーグが突然「氷水をかぶる」 奇妙な動画、世界的に大流行、日本でも広がるか

   マーク・ザッカーバーグやビル・ゲイツ、スティーブン・スピルバーグなど欧米の「セレブリティー」が頭上から氷水をかぶる、そんな動画がネットを中心に話題だ。経営者に留まらず、ミュージシャンや映画監督、サッカー選手などさまざまな有名人に運動が波及。全世界的なムーブメントになりつつある。

「氷水」or「寄付」 有名人が動画で大はしゃぎ

自作の機械を使って氷水をかぶるビル・ゲイツ元マイクロソフトCEO(画像はYoutube動画のスクリーンショット)
自作の機械を使って氷水をかぶるビル・ゲイツ元マイクロソフトCEO(画像はYoutube動画のスクリーンショット)

   実はこれ、難病として知られる筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者を支援するためのチャリティー運動。「アイス・バケット・チャレンジ(ICE BUCKET CHALLENGE)」と称され、CNNによると、米マサチューセッツ州に住む野球選手で自身もALSを患うピート・フレーツさんの発案 で7月末から始まったという。研究機関や闘病中の患者に対し支援の輪を広げるのが目的だ。

   ALSは脳の命令を筋肉に伝達する運動が侵される病で、発症すると全身の筋肉が動かなくなり歩行や呼吸も困難になる。日本でも患者数が漸増傾向にあり、12年には全国で9096人確認されている(難病情報センター/特定疾患医療受給者証交付件数一覧より)。

   挑戦者に指名された人は24時間以内に「氷水をかぶるか、寄付するか」の選択を迫られる。バケツになみなみ入った氷水を頭から勢いよくかぶる動画をネット上で公開するか、支援団体の米ALS協会に100ドル(約1万円)を寄付するか、決めなければならない。同時に次の挑戦者を新たに3人指名し、指名された人はまた24時間以内に氷水か寄付かを選ぶ。全身に氷水を浴び、その上で寄付する「強者」も多い。

小泉進次郎や為末大のリアクションに注目

   フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO(30)から指名を受けた元マイクロソフトCEOのビル・ゲイツ氏(58)はわざわざ氷水をかぶる機械を自作、設計図を丁寧に描き、溶接まで自分で行う徹底ぶりを見せた。アップルのティム・クックCEO(53)、アマゾンのジェフ・ベゾスCEO(50)も先を競うように挑戦した。

   有名司会者のオプラ・ウィンフリーさん(60)に指名されたスティーブン・スピルバーグ監督(67)は氷水をかぶり「That's cold!!」と叫んでいる。

   スポーツ界でもサッカーブラジル代表FWネイマール(バルセロナ=22)やポルトガル代表FWのクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード=29)など各国のスター選手が挙って参加した。

   政界ではケネディ一族が老いも若きも大集合し、一斉に氷水をかぶった。故ロバート・ケネディ元司法長官の妻・エセルさん(86)に指名されたバラク・オバマ米大統領(53)は「寄付」を選び、こちらも大きな話題となっている。

   日本でもNPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹さん(34)が氷水をかぶり、自身のブログで動画を公開。小泉進次郎・内閣府政務官(33)や元プロ陸上選手の為末大さん(36)、グロービス経営大学院の堀義人学長(52)の3人を指名した。19日放送の「モーニングCROSS」(TOKYO MX)内でハフィントンポスト日本版の松浦茂樹編集長も氷水をかぶった。日本での動きは未だ大きなものとなっていないが、これから広がる可能性を秘めている。

   ちなみに米ALS協会によると8月18日までに前年の180万ドルを大幅に凌ぐ1560万ドルの寄付が集まったとのことだ。