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パロディーだらけの「地獄先生ぬ~べ~」 「原作無視では」と視聴者から非難轟々だが...

   マンガ原作のテレビドラマ「地獄先生ぬ~べ~」(日本テレビ系)が2014年10月11日、スタートした。放送開始前から話題を呼んでいたが、始まってみると、想像以上に視聴者のイメージとは異なるものだったようだ。

   設定が大きく変わったうえ、ドラマオリジナルのセリフも多く、原作やアニメ版のファンからは「原作無視するならオリジナルでやれば」「役者にあわせて原作を改変している」などと批判が出ている。

ファン「ぬ~べ~である必要性がない!」

イメージと違う?(写真は「MOCO'Sキッチン」番組ページ)
イメージと違う?(写真は「MOCO'Sキッチン」番組ページ)

   この「ぬ~べ~」、霊能力を持つ主人公、鵺野鳴介(ぬえの・めいすけ、通称ぬ~べ~)が高校教師(原作は小学校)になるほか、ヒロインの雪女「ゆきめ」を元「KARA」の知英さん(20)が演じるなど、放送開始前から原作イメージの崩壊を心配する声が出ていた。

   そんな中で迎えた初回放送では、随所にパロディーが登場した。映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go~ありのままで~」を合唱するシーンや、テニスウェア姿の鵺野が松岡修造さんのように「先生と一緒に汗をかこう!」と呼びかける場面、「妖怪ウォッチ」に触れる一幕もあった。

   極めつけは料理番組「MOCO'S(モコズ)キッチン」のセルフパロディーだ。家庭科教師の玉藻京介(たまも・きょうすけ)役の速水もこみちさん(30)が、朝の情報番組「ZIP!」よろしく、あざやかにキャベツを千切りし、惜しげもなくオリーブオイルをぶちまけた。

   高校教師の「ぬ~べ~」、ドヤ顔で調理する「玉藻」、カタコトの「ゆきめ」――こうした要素から、「これは『ぬ~べ~』ではない」と判断した視聴者は多いようだ。ツイッターでは、

「ぬ~べ~である必要性がない!」
「原作好きだから原作無視とあの謎テンションのせいで本当に見てられなかった。話題性があって視聴率稼げるものを作れないからネームバリューに頼るんだろうけど、原作無視するならオリジナルでやればいいのに」
「ドラマ版『ぬ~べ~』の悪い点は『役者の芸風に合わせて原作を改悪してるトコ』だ。原作に合わせて役者を決めてるんじゃなく、出演役者の芸風に合わせて原作の内容・設定・キャラを改変してる」

などという声が出ている。

作者は「面白かった!私は大好きです!」

   ファンの批判とは裏腹に、作者は好意的な反応だ。放送終了後、原作の作画担当岡野剛さんは、

「ドラマ見ました~!面白かった!笑えた!泣けた!燃えた! ...まあ、補正がかかって贔屓目に見てしまってるところはあるかもしれないけど、私は大好きです!これからもう一度、録画した分を最初から見ます」

とツイート。その後も「計3回も連続で見てしまった」と絶賛している。この激励に脚本を手掛けるマギーさん(42)は、

「ご覧いただきありがとうございます。先生の心の広さ、懐の深さに感謝しかありません。引き続き、スタッフ&キャスト一同、力を尽くしてまいります」

と反応。ツイッターでのやり取りを見る限り「作者公認」とみてもよさそうだが、岡野さんのツイート後もなお批判は止まず、

「(糞過ぎて)面白かった!(酷すぎて)笑えた!(原作レ○プされて)泣けた!(怒りの炎が)燃えた!...まあ、補正がかかって贔屓目に見てしまってるところはあるかもしれないけど、私は(原作が)大好きです!(目を疑ったので)これからもう一度、録画した分を最初から見ます」

といった意見が出ている。