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FIFA汚職のラッキーな余波 「2022年W杯日本開催」急浮上?

   国際サッカー連盟(FIFA)に激震が走っている。現職副会長を含む9人の関係者が、わいろを受け取った罪などで米司法省に起訴された事件で、2018年にロシア、22年にカタールで開催される予定のワールドカップ(W杯)の開催国選定にも不正があった可能性が出てきた。

   不正が認められれば、W杯開催国の変更はあるのか。あるとすればどこになるのか。英ブックメーカーでは早速、候補の国が挙がっているが、中でも有力候補の一角として、気になる国の名前が取りざたされている――日本だ。

  • 新しくなった国立競技場でW杯が開催される可能性も・・・(写真は解体前の国立競技場)
    新しくなった国立競技場でW杯が開催される可能性も・・・(写真は解体前の国立競技場)
  • 新しくなった国立競技場でW杯が開催される可能性も・・・(写真は解体前の国立競技場)

英ブックメーカーで日本は4番人気

   2015年5月27日、米司法省はテレビの放映権などをめぐる贈収賄の罪で、現職のFIFA副会長2人を含む幹部やスポーツ関連業者らを起訴したと発表した。2010年のW杯南アフリカ大会の開催選考に関係していたジャック・ワーナー元副会長には、南ア側から1000万ドルを受け取っていたという疑いが出ている。

   また同日、FIFAは会見を開き、18年のロシア、22年のカタール両大会の開催国選定をめぐっても不正が疑われるとして、FIFA自ら14年11月にスイス検察当局に告訴していたと明らかにした。

   一連の動きを受け、にわかに盛り上がっているのが18、22年両大会の開催国変更の可能性だ。現時点では、選定過程で不正があったことは確定しておらず、FIFAも「予定通り行われる」と明言している。しかし今後の捜査で不正が明るみに出るとなると、変更がないとは言い切れない。

   英メディア「メトロ」などによると、代替開催国がどこになるかがブックメーカーによって賭けの対象になっている。18年大会では、スタジアムなどすでに施設がそろっているイングランドが2.1倍の本命で、スペインとポルトガルの共催が2.25倍で僅差の2番人気だ。 一方の22年大会では、日本が有力候補として挙がっている。アメリカが2.25倍で本命視され、日本は7.5倍でオーストラリア(2.75倍)、韓国(6.5倍)に続く4番人気だ。

南アW杯でも代替開催の有力候補になっていた

   実は、日本が代替開催国の有力候補に挙げられるのは初めてではない。

   10年の南アフリカ大会ではスタジアム建設やインフラ整備が遅れたり、治安改善の気配が見えなかったりして、無事に開催されるのか直前まで懸念されていた。これに業を煮やしたFIFAのゼップ・ブラッター会長が、イギリスやアメリカとともに日本を代替開催国の候補として言及したことがあるのだ。

   今回、日本が有力候補の一角に挙げられるのは、韓国との共催ながら02年に開催した実績があり、スタジアムやインフラが充実しているからだ。落選したものの18、22年大会に向けて招致活動も行っていた。

   選定当時は決まっていなかった、20年の東京五輪の開催も後押しとなりそうだ。新国立競技場の建設など、設備の充実度が増すことは間違いない。

   FIFAは、ロシア、カタール両国での開催に変更はないと話している。しかし、ネットでは

「2022年は日本でやってよ!」
「日本来い!マジで来い!ホント頼む」
「日本の実力を見せるときがきたな」

と、盛り上がりを見せつつある。