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子どもを襲い、粘着テープで縛って監禁 中学生遺棄容疑者、13年前の事件の手口に共通点

   大阪府高槻市の駐車場で同府寝屋川市の中学生、平田奈津美さん(13)が遺体で見つかった事件は、平田さんと一緒に行動し、行方不明になっていた同級生の星野凌斗(りょうと)さん(12)も同府柏原市の竹林で見つかるという最悪の結末を迎えた。

   大阪府警は2015年8月21日夜、寝屋川市内の無職、山田浩二容疑者(45)を死体遺棄の容疑で逮捕したが、山田容疑者は容疑を否認している。ただ、過去にも山田容疑者は男子中高生を粘着テープで縛るなどして監禁した容疑で逮捕されており、今回の事件との共通点も浮かびあがる。

  • 13年前の事件でも粘着テープが悪用されていた(イラストはイメージ)
    13年前の事件でも粘着テープが悪用されていた(イラストはイメージ)
  • 13年前の事件でも粘着テープが悪用されていた(イラストはイメージ)

2002年に寝屋川市内で監禁事件、2回逮捕

   平田さんの遺体は8月13日深夜、顔全体に粘着テープが巻かれ、後ろ手にされた両手首がテープで縛られた状態で発見された。8月21日夜に発見された星野さんの遺体も、顔と手に粘着テープが巻かれていた。 

   現時点では山田容疑者の素性はほとんどわかっていないが、02年にも寝屋川市内で監禁事件を起こし、少なくとも2回にわたって逮捕されている。当時の報道を見ると、粘着テープで縛るという点では今回の事件と共通している。当時は「山田」以外の性を名乗っており、事件をきっかけに親族の姓に変更した可能性がある。

   13年前の事件はこうだ。02年3月30日深夜、山田容疑者は寝屋川市内の路上で自転車に乗っていた男子中学生(当時14歳)に「駅に行きたい。車に乗って案内してほしい」などと声をかけて車に乗せ、「警察だ。持ち物を調べる」などと脅迫。生徒に手錠をかけた上で現金約1500円と携帯電話などを奪ったとして、強盗、逮捕監禁などの容疑で逮捕された。中学生にけがはなかったが、市内の駐車場に粘着テープで両手を縛られた状態で放置された。

   これに先立つ02年3月8日夜には、市内の高校の男子生徒と無職少年(いずれも当時17歳)に対して道案内を口実に声をかけ、2人が車に乗った後にナイフをちらつかせて脅迫。生徒らは、やはり手錠をかけられ、粘着テープで縛られた。約4時間にわたる監禁の末、山田容疑者は男子生徒の顔に液体をかけてライターで火をつけ、やけどを負わせていたとして逮捕監禁、傷害容疑などで再逮捕された。

   当時、門真市や大阪市などでも同様の事件が相次いでいただめ、府警では捜査を進めていた。

最近の同僚からは「ロリコン」の証言も

   最近では、山田容疑者は福島県内で除染作業員の仕事をしていたという。日本テレビは、山田容疑者の同僚とされる人物の証言を福島県内で収録し、8月22日朝に放送した。同僚は、山田容疑者の事件前の様子を「普通」だとしながらも、「事件のことはうなづける、なるほどね(山田容疑者は)ロリコン」とも証言。「ロリコン」の理由については、本人に「聞いたことがあるから」だという。

   「ロリコン」かどうか真偽は分からないが、13年前と今回いずれも被害を受けたのが子どもなのは事実だ。