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暴れん坊将軍、伝説の名作「彗星回」 再放送決まりネットで大興奮のワケ

   テレビ朝日系時代劇で、松平健さん主演の時代劇「暴れん坊将軍」の再放送にネットの一部が沸き立っている。「伝説の回」「神回」と呼ばれている第9シリーズの第19話の放送が決まったからだ。

   9シリーズの再放送は2015年8月19日から月~金の4時からの「おはよう!時代劇」枠で始まっていて、順調に放送されれば放送日は15年9月14日になるのではないか、という予想が出ていたが、それが当たった。「伝説の回」と呼ばれているのは、時代劇にSF的要素を入れた珍しいものだからで、なんとこの回は宇宙から彗星が地球に接近し、江戸を恐怖の渦に巻き込む。

  • 暴れん坊将軍、神回はまさかの宇宙×時代劇だった
    暴れん坊将軍、神回はまさかの宇宙×時代劇だった
  • 暴れん坊将軍、神回はまさかの宇宙×時代劇だった

「時代劇を観続けているが、こんな腹筋にくる脚本は他にない」

   そのタイトルは「江戸壊滅の危機!彗星激突の恐怖」で、1999年に放送されたものだ。テレビ朝日系朝の情報番組「グッド!モーニング」は15年9月10日に特集を組み、

「一部で話題となっている伝説の彗星の回がいよいよ放送される」

と伝えた。徳川幕府8代目将軍の徳川吉宗を演じる松平さんが天体を望遠鏡で眺めるシーンでは、望遠鏡に赤く怪しい炎をまとった星のようなものが写った。それがどんどん大きくなり、地球に衝突する可能性が出てきた。吉宗は、笹野高史さん演じる実在した天文学者、西川如見を呼び寄せ観測を続けさせる。西川如見は吉宗に、

「落ちる場所は日野宿の外れ大和田村、時限は今夜丑の下刻(午前3時ごろ)、被害は2里四方」

と伝えた。江戸の町が大混乱となるなか、その彗星はとうとう地球と衝突することに・・・というストーリーになると番組では伝えていた。

   実は、この第9シリーズの第19話は11年にも再放送されていて、既に「伝説の回」としての地位を固めていた。ただし見逃した人も多く、今回は事前に放送される可能性が高いとしてネットで話題になっていたこともあり、チェックに怠りがなく「やっと見ることができる」と感動を隠せない人も多い。

「やったー!!暴れん坊将軍隕石(彗星)回、まさかの9/14テレビ朝日で4時から再放送決定ですよ!! もうね、時代劇観続けてこんな腹筋にくる脚本他に出てきたことない」
「こんなぶっ飛んだ回があったのか(笑)」
「江戸の人たち解決できるのですかねw?」

などとツイッターや掲示板で盛り上がっている。一方で、関東地区のみの放送のため、地域外の人は相当ガッカリしているようだ。

江戸時代に隕石落下はあったのか

   そうした中で、時代劇なのにどうしてSF的要素を取り入れたのか、といった議論も起きている。放送した1999年はノストラダムスの予言「1999年7の月、地球に恐怖の大王が降ってくる」が話題になっていたから、そのパロディーなのではないか、とか、実在した人物を登場させているから、彗星の大接近は史実なのではないか、と考えている人もいる。東京の日野市の広報誌「広報ひの」(1990年1月1日号)には、江戸時代の後期に日野に隕石が落ちたという記録が残されていると書かれている。清水増太郎家所蔵「八王子中市場相附」、石川弥八郎家「明和安永大変天明記録」、塩野適斉「桑都日記」などにその記載があり、文化14年(1817年)11月22日の午前3時頃に日野新田を始めとする各所に隕石が落下した。

「天文学の知識があまりなかった当時の人々の驚きはどのようなものであったのだろう」

とし、激しい雷や大砲を撃った時のような大きな音がしたという。隕石は献納されたが、どのようなものだったかは記録が見つかっていないそうだ。この隕石が落下したのは吉宗が亡くなってからおよそ65年後の出来事だという。