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小林幸子紅白出場報道にオタク達が大歓喜 「初音ミクのコスプレで出てほしい」

   歌手の小林幸子さん(61)が「NHK紅白歌合戦」に4年ぶりに出演する――そんなニュースが流れ、「ラスボス幸子の復活だ!!!」とネットで歓喜の声があがった。

   小林さんは事務所トラブルの影響でテレビから干され、次のステージとして選んだのがマンガ、アニメ、ゲームといった「オタク文化」だった。この変身は大成功した。ボーカロイド「初音ミク」の替え歌が有名で、「紅白は初音ミクのコスプレで出てほしい」といった要望も出ている。

  • 本当に「ラスボス幸子」が4年ぶりに紅白に「復活」するのだろうか?(写真は2009年NHK紅白歌合戦のリハーサル)
    本当に「ラスボス幸子」が4年ぶりに紅白に「復活」するのだろうか?(写真は2009年NHK紅白歌合戦のリハーサル)
  • 本当に「ラスボス幸子」が4年ぶりに紅白に「復活」するのだろうか?(写真は2009年NHK紅白歌合戦のリハーサル)

ゲームの最後の敵「ラスボス」のようだと大人気

   小林さんが再び紅白出場歌手に選ばれるのではないか、という噂は既に2014年の紅白から囁かれていた。小林さんのド派手な衣装は毎年の紅白の目玉の一つだった。テレビの露出がなくなる中で、「ニコニコ動画」などネット上で人気を獲得していった。今やオタクのアイドルになった小林さんをNHKも無視できなくなっているはずだ、というのが理由だった。2015年10月に入ると小林さんの紅白出場が内定したという情報が出てきた。15年11月19日に日刊スポーツが「4年ぶりに復帰することが19日、分かった」と報じた。歌手としてか、企画コーナーでの出場かは流動的だそうだが、これまでのような豪華衣装での登場は確実だと書いている。

   小林さんがオタク文化へ活動の場を移したのは、事務所とのトラブルがあった12年の「ニコニコ動画」番組への出演からだ。演歌とオタク文化では隔たりがありすぎるような気もするが、実は小林さんが紅白歌合戦で披露する衣装はRPGなどゲームに出て来る最後の敵「ラスボス(ラストボス)」のようだとしてオタクに人気だった。

   また、アニメ映画「ポケットモンスター」のエンディングテーマ曲を歌ったり、アニメの声優や吹き替えにも参加、ゲームのキャラとしても登場するなどその下地はあった。12年に出演した「ニコニコ動画」の番組は非常に好評で、ここが新たな拠点となった。13年9月からは「ニコニコ動画」の「歌ってみた」への投稿を始める。最初に投稿した「ぼくとわたしとニコニコ動画を夏感満載で歌ってみた」は閲覧数が200万を超えている。

   そして初音ミクの曲を基にした「さちさちにしてあげる♪」「千本桜 歌ってみた」でオタクの心をわしづかみにしてしまった。その年の年末に「ニコニコ動画」で放送した、「ラスボス小林幸子による年越しライブ&カウントダウン」には85万4946人の来場があり、26万7167のコメントが書き込まれた。

NHK「まだ司会者を含め出場者の発表はしていない」

   「ニコニコ」動画以外では50万人以上のオタクが集まる夏のコミケ(コミックマーケット)にブースを出し、自らCDを手売りしたことも話題になった。14年は1500枚の「さちさちにしてあげる♪」が即完売した。このときファンの行列がブース前から1キロ続いたとされ、買えなかったファンにお詫びをしてずっと握手をし続けたという話が美談として語られている。15年夏は「千本桜」などボーカロイドのカバー曲が入ったミニアルバムの手売りを行い2500枚が約2時間40分で完売している。

   そんな「ラスボス幸子」の紅白出場決定報道にネットでは、

「幸子が出る!幸子が出る! エレクトリカル幸子!待ってたよ幸子」
「おめでとうございます。若いファンも増えてパワーアップして帰ってきたな」
「新しいファンを開拓してその期待に応え続けた結果だね。正にラスボス」
「初音ミクのコスプレとかして出てきたらお茶の間すごいことになりそうだからやってくれ」

などといった書き込みが掲示板やツイッターに出ている。また、「今年の紅白は絶対に見る」などと宣言する人が多い。ただし、本当に紅白に出る事になった時の話だ。NHK広報はこの件について、

「小林さんが出場するという記事は知っていますが、まだ司会者を含め出場者の発表はしておりませんし、実際に誰が選ばれそうだということすら知りません」

とだけコメントした。