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爆撃機撃墜めぐり「アメリカの報道官は頭大丈夫?」 在日ロシア大使館がまたまた「らしからぬ」ツイート

   「過激」なツイートでたびたび物議を醸す在日ロシア大使館の公式ツイッターアカウントが、トルコ軍がロシア軍の爆撃機を撃墜した問題をめぐり、また踏み込んだツイートを連発している。

   「(アメリカの報道官は)頭大丈夫?」「トルコ大統領はISの権利を守っているのか?」など、公的機関の発信らしからぬ表現で怒りを表明。一部のネットユーザーから「口が悪いと信用失いますよ」とたしなめられるリプライが相次ぎ、ネット上の騒ぎになっている。

  • 「過激」なツイートを繰り返す理由とは…(画像は在日ロシア大使館公式アカウントのトップ画面)
    「過激」なツイートを繰り返す理由とは…(画像は在日ロシア大使館公式アカウントのトップ画面)
  • 「過激」なツイートを繰り返す理由とは…(画像は在日ロシア大使館公式アカウントのトップ画面)

「トルコが守っているのはISの権利ですか?」

   2015年11月24日、シリアとトルコの国境付近を飛行していたロシア軍の爆撃機を「領空を侵犯した」としてトルコ軍が撃墜。撃墜の際にパラシュートで脱出した乗員の1人が地上から銃撃されて死亡、救出に向かったヘリコプターも攻撃を受けた。これをうけ、ロシアがトルコとの軍事的な接触を中断するなど、両国の対立が深まっている。

   トルコのエルドアン大統領は25日、イスタンブールで開かれた企業家との会合で「ただ、我々の安全と、同胞(トルクメン人)の権利を守っているだけだ」と主張。対するロシアも、ラブロフ外相が25日にロシア機は領空を侵犯していないと会見で強調し、「トルコ政府は事実上、過激派組織『イスラム国』(IS)の側に立った」とトルコ側を強く非難した。

   そんな中、在日ロシア大使館のアカウントは26日、前出のエルドアン大統領発言について、「(守っているのは)シリアで活動しているいわゆるイスラム国(IS)やその他のテロ組織の同胞の権利ですか?」と疑問を呈した。

   これで怒りが収まらなかったのか、トルコも参加する対ISの有志連合を主導するアメリカにも批判の矛先が向けられた。25日の会見でトルコ軍が脱出した乗員を銃撃したのは「正当防衛」と述べたアメリカのトナー国務省副報道官に対して、「丸腰のパイロットに対する非道な行為。頭大丈夫??」と責める言葉をつぶやいた。

ウクライナ問題でも、報道機関に皮肉リプライ飛ばす

   こうしたツイートには、「口が悪いと信用失いますよ」「領空侵犯した時点で何もいえません」といったリプライが寄せられている。しかし、11月26日18時半現在、公式アカウントはこれに反応しておらず、自身のツイートも削除していない。発信しているのが誰なのかも不明だ。

   在日ロシア大使館のツイートが「過激」なのは今回に限ったことではない。2015年8月、京都議定書に基づいて日本からウクライナの警察当局に納入されたプリウスのパトカーが事故で破損している写真を載せ、

   「内務省に1500台のトヨタのプリウスを贈呈したことを受け、ウクライナ大統領は『それはウクライナと日本の友好の象徴となる』と強調しました。その後、あの友好の象徴が酷く事故っているケースが増えている一方です。苦笑」とツイート。これを「嫌味」と受け止めた日本人ユーザーから、数多くの批判が寄せられた。

   また、ロシアがウクライナ領(当時)のクリミアを編入した際には、これに批判的な報道をしたメディアの公式ツイッターアカウントに直接、「ロシアは現在ワシントンで報道されていることに驚きの念を抱いている」といった批判や皮肉のきいたリプライを送ったことでも話題になった。