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「元少年A」は「文春に怒る資格ない」! 「子連れ狼」小池一夫さんのツイートに賛否広がる

   神戸連続児童殺傷事件の犯人とされる元少年A(33)の近況を写真つきで報じた、2016年2月18日発売の週刊文春が波紋を広げている。ネットの一部では、顔写真を掲載する行為は「単なる私刑」だとして、今回の報道を問題視する声も出ている。

   こうした意見に対し、漫画「子連れ狼」などの原作者として知られる小池一夫さん(79)は、「元少年Aは殺人をネタに商売したのだから、週刊誌に写真を掲載されても仕方がない」と主張する。

  • 元少年Aは「殺人をネタに商売」している?(画像は公式サイト)
    元少年Aは「殺人をネタに商売」している?(画像は公式サイト)
  • 元少年Aは「殺人をネタに商売」している?(画像は公式サイト)

「世間の誰も元少年Aを守ってはくれない」

   小池さんは2016年2月18日、ツイッターで、週刊文春が元少年Aの写真を掲載したことについて、「自ら表舞台に出てきたのだから仕方がない」と持論を述べた。続けて、元少年Aが15年6月に手記「絶歌」を出版したことを「殺人をネタに商売した」と表現し、「きっと、世間の誰も君を守ってはくれない」と痛烈に批判した。

   また、手記の出版だけでなく、15年9月に公式サイト「存在の耐えられない透明さ」を開設するなど、自らの存在を発信し続ける元少年Aの行動を「あれだけ自分に注目を集めたかった」と推察した上で、「(今回の報道で)希望が叶った」と皮肉った。

   さらに、元少年Aが文春の直撃取材に激怒したと伝えられていることについても、小池さんは19日にツイッターで、「(元少年Aに)怒る資格などない」と一蹴。「大事な子どもを惨殺されたり傷つけられたり、それをネタに本を出版された被害者」の心情を考えれば、加害者が週刊誌の取材に怒る資格はないと言い切った。

   こうした投稿について、ネット上では、

「まさにこれが正論で、ほとんどの日本人が感じていること」
「元少年Aは自らの殺人を元手に金儲けをしたわけだからな。反省などしていないと自ら示したし、世間に喧嘩を売ったも同然」

という拍手喝采の声もあれば、

「刑期も終えて社会復帰を果たした元犯罪者を文春がメシのタネにして良いの? 社会復帰の妨げになるよ」
「文春がフリーペーパーならともかく、彼らは金儲けのために少年Aを私刑に処した訳で。少年法の改正や遺族への配慮なんてとってつけた言い訳にすぎない」

など、批判の声もある。なかには、小池さんのツイートに直接リプライする形で、「罪はもう償ってる 個人的な私刑は犯罪行為ですよ」と忠告し、感情論に走りすぎているのではないかと指摘するユーザーもいた。

だが、小池さんはこうした指摘を受けても、「彼は、処刑台に引きずり出されたのではなく、自ら処刑台に現れて世間を挑発したからなあ。しょうがないと思う」と自らの主張を曲げていない。

ネットでは「元少年A」の特定作業が進む

   実は、今回だけでなく、小池さんは以前からツイッターで元少年Aについて言及している。2015年6月に手記が出版された際には、

「手記出版でまた世間の注目を浴びたいという性質は、校門の上に首を乗せたり、犯行声明文を新聞社に何度も送ったりした頃と何ら変わっていない」

として、元少年Aの性格が事件以前から「更生されていない」と指摘。また、15年9月の公式サイト開設時には、「元少年Aでもなく、中年Aでもなく、彼の今の実名と顔を見る日は、そう遠くないと思える」と意味深な呟きを投じていた。

   このように過去の投稿を見ても、小池さんが一貫して元少年Aの行動に批判的な姿勢を貫いていることが分かる。そのため、今回の文春の報道についても、「仮に私刑だとしても全く問題ない」と全面的に肯定しているようだ。

   しかし、今回の文春記事が引き金になり、一部のネットユーザーが「問題行為」をエスカレートさせていることも事実だ。

   文春記事に掲載された写真には、撮影場所が明示されていなかったが、写っていた建物や樹木などから場所を特定する動きが進み、すでに都内某所が「元少年Aの住んでいた場所」として写真付きで拡散されている。また、文春記事では「元少年A」の現在の顔写真は「目線入り」だったが、この顔写真と顔形のよく似た人物の写真を無断で撮影し、目線を入れずに顔がはっきりわかる状態で公開、「元少年A見つけちゃった」などと報告するユーザーも登場している。