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日清カップヌードル新商品、「CM中止」で売り上げ好調 「矢口が出なければもっと売れてた」とネットの声

   日清食品の新商品「カップヌードルリッチ」の売り上げが好調なのだという。

   日清のカップヌードルについては、タレント・矢口真里さん(33)らを起用した新CMが、「よくこんな問題児たちを起用するな」などと批判され放送が取りやめになった経緯がある。このため、知名度が上がって売り上げが伸びたらしいと、ネット上で囁かれている。しかし、本当にそんなことはあるのだろうか。

  • 日清食品「カップヌードルリッチ」は矢口が出演した新CMを取り下げたから売り上げ好調なのか。ネットで議論。
    日清食品「カップヌードルリッチ」は矢口が出演した新CMを取り下げたから売り上げ好調なのか。ネットで議論。
  • 日清食品「カップヌードルリッチ」は矢口が出演した新CMを取り下げたから売り上げ好調なのか。ネットで議論。

フカヒレスープ味とスッポンスープ味で230円

   「カップヌードルリッチ」はカップヌードル発売45周年を記念して2016年4月11日から販売された。フカヒレスープ味とスッポンスープ味の2種類があり、価格は一般的なカップヌードルより50円高い230円になっている。

   日清食品広報にJ-CASTニュースが話を聞くと、

「具体的な数字は言えませんが、発売以来売り上げは好調で、従来の新商品にはないような動きになっています」

と説明。かなり売れているのは事実のようだ。

   「カップヌードルリッチ」で思い出されるのが新CMの取りやめだ。「OBAKA's UNIVERSITY」という題で放映されたもので、「世界に通用するグローバルおバカ人材の育成を目指す大学『OBAKA's UNIVERSITY』」の「学長」としてお笑いタレントのビートたけしさんが登場し、矢口さん含め、歌手の小林幸子さんやムツゴロウさん、音楽家の新垣隆さんが「教授陣」として出演していた。

   このCMは「よくこんな問題児たちを起用するな」などと視聴者からの反発が大きく、特に矢口さんが「2兔を追うもの、1兔も得ず」などといったメッセージを送ったことで、「かつて自身がかかわった不倫を連想させる」などとネット上で大荒れになった。日清食品は「ご不快な思いを感じさせる表現がありました」と謝罪したうえで、16年3月30日から放送していたこのCMを、約一週間後の4月7日に中止した。新商品発売直前のことだった。

   ネット上では「炎上商法」が成功し「日清食品の大勝利」などといったうがった書き込みも掲示板に出ているが、果たしてCMの取りやめと売り上げ好調に関連はあるのだろうか。

「これは特にCMやらんでも売れたと思うわ」

   同社広報によると、CMの取りやめ騒動が結果的に商品の知名度を上げることになった可能性は否定できない、という。また、

「CMを取りやめたことで反発していた人たちが、溜飲を下げることで、また日清の商品を買ってやろうかなどと思っていただけた、ということも考えられるのですが、個別の情報は持ち合わせておりませんのでよくわかりません」

と話している。というのも、実はこのCMは同社のカップヌードル全体のPRをするもので、「カップヌードルリッチ」限定のものではないからだ。

   また、CMの取りやめは評価される一方で、「なぜやめた」という批判も会社に寄せられており、全てがプラスに進んだわけではないからだという。

   このため、ネット上では様々な意見が出ていて、

「矢口が出なければもっと売れてた」

といった、CMを取りやめたから売り上げが好調だという意見は実はあまり多くない。

「矢口のCM中止がほんとうに売り上げアップに関係あるのか疑問。スッポンとかフカヒレって言われたら食べてみたいだろ普通」
「これは特にCMやらんでも売れたと思うわ」
「カップヌードルをCMで買う買わないを決めた事はない」

などと単純に商品に魅力があったから売れただけだと考えている人の方が多い。

   いずれにせよ、日清にとっては、カップヌードルの抜群のブランド力を再確認したことだけは間違いないようだ。