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「肉マイスター」田辺晋太郎が、マクドナルドをバッサリ! そのパティ、本当に「ビーフ100%」?

   牛肉100%、調味料や「つなぎ」も一切使用していない――。そんなマクドナルドの「ビーフパティ」をめぐり、ネット上で「マックのパティは牛肉の味がしない」「別の肉を混ぜているのでは」などと懐疑的な声が漏れている。

   そこでJ-CASTニュースは今回、一般社団法人「食のコンシェルジュ協会」の代表理事で、「肉マイスター」の肩書を持つ田辺晋太郎氏に、「マクドナルドのビーフパティ」の「利き肉」を依頼。パティの味わいをより直接的に確かめてもらうため、トッピングを全て抜いたハンバーガーを試食して貰い、その率直な感想を聞いた。

「肉マイスター」の田辺晋太郎氏
「肉マイスター」の田辺晋太郎氏

トッピング抜きのハンバーガーでパティの味を直接確かめる

   オーストラリア・ニュージーランド産の牛肉を100%使用したマクドナルドのビーフパティは、つなぎや調味料といった「牛肉以外の食材」を一切使用していない点が特徴だ。日本マクドナルドの公式サイトによると、新鮮な牛肉を使用することで「ジューシーで弾力のある」パティを実現したという。

   だが、ツイッターやネット掲示板などには、マクドナルドのビーフパティについて「何か別の肉が混ぜてあるはず」「マックのパティは牛肉の味がしない」などと否定的な意見も少なくない。

   今回の試食では、「ビーフパティそのもの」の味をより直接的に確かめるため、ソースやピクルスなどのトッピングを全て抜いた「ハンバーガー」を注文。バンズとパティだけで構成された最もシンプルなバーガーを試食してもらい、その率直な感想を聞いた。

「利き肉」中の田辺氏
「利き肉」中の田辺氏

   「マクドナルドのパティをこんなに真剣に食べたことはないんですが......、しっかりと牛肉の味がしますね」――。トッピングを抜いたハンバーガーを食べ終えた田辺氏は、その第一声、驚いた様子でこう話す。さらに続けて、

「じっくりと噛んでいくうち、肉本来の濃厚な味が染み出してきます。強く噛みしめると味が染み出してくる感覚は、オーストラリア産のビーフステーキを食べている時と変わりません」

と、その味わいを鋭く解説。「高い品質に裏付けされた、安定の美味しさですよね」と賛辞を送りつつ、「肉の味がシンプルに楽しめるので、ワインなど洋酒のお供にピッタリかもしれません」と新たな食べ方も提案した。

「個々の素材の味わいがより際立って感じられる」

   続けて、トッピングが入った通常のハンバーガーを食べて貰うと、「トッピング抜きを食べた後だと、個々の素材の味わいがより際立って感じられる」と一言。

「これまで『当たり前』に食べていたハンバーガーからトッピングを全て抜いてみることで、牛肉の素材そのもののおいしさがわかるのと同時に、いつものトッピングの重要性もわかります。」
「どこか損した気持ちになってしまうのでトッピングを抜くなんて思いつかなかったのですが、改めてこういう食べ方があったのかと驚いています」

とも語る。マクドナルドではトッピング抜きのハンバーガーも注文でき、「そういう意味でも、トッピング抜きのハンバーガーはぜひ1度食べてみて欲しい」と呼びかけた。

シール付きがトッピングを抜いたもの
シール付きがトッピングを抜いたもの

マクドナルドファンが「絶賛」する食べ方とは?

   また、今回は定番の「ハンバーガー」のほかにも、「ケチャップとマスタードを抜いた状態」で人気を誇る2種類のバーガーの試食を実施した。

   通常のハンバーガーと比べてパティのサイズを2.5倍にした「クォーターパウンダー・チーズ」では、「チーズ、パティ、バンズ」以外の全てのトッピングを抜いたバーガーを用意。「ケチャップなしでもしっかりとした牛肉の旨味が感じられて、本当においしいですね」と好評だった。

クォーターパウンダー・チーズ(左がトッピング抜き、右が通常のもの)
クォーターパウンダー・チーズ(左がトッピング抜き、右が通常のもの)

   最後に、マクドナルドファンの間では「絶賛」の声が相次いでいるという、「ダブルチーズバーガー」の「ケチャップとマスタード抜き」を試食してもらった。

「脂肪分の強いチーズが、赤身肉に近いようなパティにコクやまろやかさを加えていて、ちょっと驚くほどウマいです。これからは、ケチャップとマスタード抜きが『通』の注文になるかもしれません」

と、田辺さんも太鼓判を押していた。

「ダブルチーズバーガー」のケチャップ・マスタード抜き(左)
「ダブルチーズバーガー」のケチャップ・マスタード抜き(左)

   すべての試食を終えた田辺氏は、

「味の土台となるビーフパティの味や品質がしっかりしているから、トッピングに変化を加えても美味しく食べられるのだと思います」

とコメント。「牛肉以外の食材を一切使用していない」というマクドナルドのビーフパティの品質を、改めて確認したようだった。

   このように、食肉の専門家が「ぜひ1度食べてみて欲しい」などと勧めるマクドナルドのトッピング抜きハンバーガー。

   今回の「利き肉」で試したハンバーガーは、全国のマクドナルドの店舗で注文が可能だという。このままだとトッピング抜きハンバーガーのオーダーが殺到してしまうのではないだろうか。


田辺晋太郎プロフィール

音楽家やラジオパーソナリティが本業ながら、「肉マイスター」の肩書で専門書や雑誌の監修を務めるなど諸方面で活躍。著書「焼肉の教科書」(宝島社)は25万部を超える。2014年一般社団法人「食のコンシェルジュ協会」を立ち上げ初代代表理事に就任。自身がプロデュースするフードフェス「<生>地ビールでがっつり 第2回肉グルメ博」が4月29日から5月5日まで、東京・渋谷の東急百貨店東横店で開催される。