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野菜食べようと思ったら「土が入ってた」 ファミマ「育てるサラダ」に「まぎらわしい」の声殺到

   「サラダを買ったんだけど、開けてみたら栽培セットだった」――。ファミリーマートで販売中の野菜栽培キット「育てるサラダ」シリーズを巡り、ネット上で「普通のサラダと間違えて購入してしまった」との報告が上がり始めている。

   実際、J-CASTニュース記者がファミリーマート店舗で「育てるサラダ」を購入したところ、栽培キットにも関わらず、店員は「割り箸」と「お手拭き」を付けてきた。ツイッターなどでも「店員ですら勘違いしているのでは」との指摘が多数上がっている。

  • 「普通のサラダだと思ったら…」との声が出るのも頷ける?
    「普通のサラダだと思ったら…」との声が出るのも頷ける?
  • 「普通のサラダだと思ったら…」との声が出るのも頷ける?
  • 総菜売り場の一角に陳列された「育てるサラダ」

「購入したら割り箸やフォークがついてきた」

   2016年4月19日に発売された「育てるサラダ」は、ファミリーマートとサカタのタネ、住友化学園芸が共同開発した新商品だ。初心者でも手軽に楽しめる家庭栽培キットとして発売されたもので、プラスチックのカップの中に、圧縮した培養土と数種類のレタスなどの野菜の種、肥料の3点が入っている。

   だがこの「育てるサラダ」、栽培キットであるにも関わらず、ほとんどの店舗でサラダ売り場の「すぐ近く」に陳列されている。加えて、商品のフタ部分には青々としたサラダの写真が全面にデザインされており、遠目では栽培キットと判別するのは難しい。

   こうした点から、ネット上には「分かりづらい」「まぎらわしい」といった指摘が殺到。実際、ツイッターやネット掲示板には、

「野菜足りてないと思ってコンビニでサラダ買ったら育てるタイプだった」
「ファミマでサラダ買ったんだけど、開けてみたら栽培セットじゃん」
「珍しく野菜を取ろうと思って買ってみたものの、『育てるサラダ』だったので仕方なくサラダを育て始める」

などと、すでに「普通のサラダと間違えて購入してしまった」という報告も複数件寄せられている。さらには、「購入したら割り箸やフォークがついてきた」との指摘も多数出ており、「店員ですら勘違いしているのでは」という声も浮上している。

ファミマ広報「土に水をかけてほぐす際に割り箸などが必要になる」

   J-CASTニュース記者が16年4月25日に東京都内のファミリーマートを訪れたところ、確かに「育てるサラダ」は総菜売り場の一角に陳列されていた。

   特設された販促ポップにも、すでに出来上がったサラダの写真が大きくデザインされており、遠目で見た限りでは「栽培キット」を販売しているとは思えない。さらに、実際に記者が商品を購入したところ、レジの外国人店員は迷う様子もなく「割り箸」と「お手拭き」を付けていた。税込で498円だった。

   ファミリーマート広報部は4月25日のJ-CASTニュースの取材に対し、「把握している限り、お客様から『普通のサラダと間違えて購入してしまった』という苦情が来たことはありません」と話す。

   栽培キットを惣菜売り場の一角に陳列する理由については、

「普段ファミリーマートでカット野菜やサラダを購入しているお客様に、新たに栽培キットに興味を持って頂くため、近い場所に陳列しております」

として、「間違えて購入させる」ような意図は一切ないと念押しした。売り場の変更や注意書きを掲出するなどの対応は「現時点では考えておりません」という。

   また、レジの店員が箸やお手拭きといった「飲食用」の消耗品を付けるケースが多数報告されている件については、

「割り箸やお手拭きを付けるかどうかの判断は、各店舗に任せているため、本部としては何とも申し上げられません。ただ、『育てるサラダ』では、土に水をかけてほぐす際に割り箸などが必要になるので、それを分かった店員がつけているのかもしれません」

と説明。その上で、記者が「普通のサラダと勘違いしているだけではないか」と重ねて質問したところ、「それについても、本部では分かりません」との答えだった。