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女子大生アイドル刺傷、容疑者がブログで「犯行示唆」? 事件5分前には「まだかなまだかな~」

   歌手やアイドルとしての活動をしていた大学生の冨田真由さん(20)が首や胸など20か所以上を刺されて重体となっている事件で、傷害容疑で現行犯逮捕された自称・岩埼友宏容疑者(27)のものとみられるブログが、ネット上で大きな関心を呼んでいる。

   「あいつ死ねばいいのに」「殺したい、殺したい、殺したい」「犯罪します」――。このブログには、今回の犯行を示唆するような投稿が数多く見つかり、最後の更新は、冨田さんが襲われる5分前に行われた。そこには、「まだかなまだかな~」という言葉が残されていた。

  • 犯人は事件5分前にもブログ更新(画像は冨田さんのツイッターより)
    犯人は事件5分前にもブログ更新(画像は冨田さんのツイッターより)
  • 犯人は事件5分前にもブログ更新(画像は冨田さんのツイッターより)

「悪意と敵意には敏感であった方がいいよ」

   各メディアの報道によると、事件は2016年5月22日午後5時5分頃、東京都小金井市の雑居ビルの前で起きた。当日は、ビル内のライブハウスでアイドルなどが出演するライブイベントが午後7時から開催予定だった。出演者の1人だった冨田さんは、地下1階の会場につながる階段付近から会場入りする際に、岩埼容疑者に刺されたとみられる。

   首や胸など20か所以上を刺された冨田さんは、病院に運ばれたが、22日12時現在、意識不明の重体で心肺停止の状態となっている。

   冨田さんは長野県出身で、過去に期間限定のアイドルユニットで活動。特撮ドラマ「仮面ライダー フォーゼ」やテレビCMへの出演歴もある。最近はシンガー・ソング・ライターとして活動していたという。

   岩埼容疑者は、警察の取り調べに「冨田さんのファンだった」「プレゼントを贈ったが送り返された」などと供述しているほか、本人のものとみられるツイッターを見ても、冨田さんに対して執拗なリプライ(返答)を送っていたことも確認できる。岩埼容疑者は1月18日から約4か月の間に、400件以上のメッセージを冨田さんに送っていた。

   その内容をみると、冨田さんに対して攻撃的な言葉が目立つ。「誠意が足りないような気がする」「ファンを大事にしない人間なんだね」などと自分に対する態度を批判するもののほか、「悪意と敵意には敏感であった方がいいよ」といった忠告ともとれるメッセージも送っていた。

   こうした岩埼容疑者の異常ともいえる行動について、冨田さんは4月9日に武蔵野署を訪れ、「(容疑者から)ブログやツイッターに執拗に書き込みを受けている」などとも相談していたという。

「僕は殺したい」「犯罪します」

   岩埼容疑者はツイッターだけでなく、自身のブログでも冨田さんに対する「偏愛ぶり」を露わにしていたようだ。

   『惨めさの中で世界を笑う』とのタイトルがつけられたブログがあり、15年2月頃から冨田さんの名前がたびたび登場する。15年4月には、「やっぱり嫌いだ」「死にたくなった」など冨田さんに向けたメッセージをつづっている。事件後、その内容が岩埼容疑者のツイッターの内容と連動していることなどから、同一人物のブログの可能性が高いとして注目を集めることになった。

   ブログの内容は、16年4月頃から徐々にエスカレート。冨田さんの写真をアップロードし「気持ち悪いよねー」とのコメントをつけた投稿のほか、「あいつ死ねばいいのに」「殺したい、殺したい、殺したい」「犯罪します」といった過激な言葉が頻出していた。

   さらに事件前日の5月20日には、

「殺人なんてのは何世紀も前から毎日毎日飽きずに懲りずに世界中のあちらこちらで何十何百件も起こっているアリキタリナ愚行。加害者になるのも被害者になるのも生きていれば遭遇する可能性は十分ある。恐いね(笑)」

などと犯行を示唆するような文章もあった。

   さらに事件当日の朝には、「人を何らかの行動に駆り立てるのはたいていの場合、意欲などではなく羞恥だ」とのタイトルの文章を更新。本文には一言、「行ってきます!」とだけつづった。その後、事件の起きる5分前となる21日17時には、「まだかなまだかな~」との一文も投稿していた。

   犯行直前まで更新が続いていた岩埼容疑者のブログについて、ツイッターやネット掲示板などでは、

「怖すぎる・・・」
「(ブログの段階で)警察が介入しなきゃいけなかったんじゃないか」

といった声が出ている。