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エスパー伊東、体張る芸「もう厳しい」 事務所「引退」報道否定

   「ラケットくぐり」「扇風機舌止め」などの超人芸で知られるエスパー伊東(本名・伊東万寿男)さん(56)が体力の衰えを理由に、活動内容を見直すことになった。

   長年の営業で積もり積もった疲労から、スポーツ紙に「芸能界引退へ」とも報じられたが、所属事務所は引退は否定しつつも、「体を張りすぎた芸はもう難しいかも」と話している。

  • 数々の超人芸を持つエスパーさん(15年1月撮影)
    数々の超人芸を持つエスパーさん(15年1月撮影)
  • 数々の超人芸を持つエスパーさん(15年1月撮影)

「ボストンバッグに入ってと言われればいつでも入るが...」

   ボストンバッグから飛び出し、体を張った芸を披露する。これがエスパーさんのスタイルだ。タイツ一丁の姿は、テレビやイベントでお馴染みとなっている。

   テレビ出演が少なくなった現在は、結婚式の余興をはじめとした営業活動で稼いでいる。鼻息だけでゴム手袋をふくらませたり、ラケットをくぐったり、扇風機の刃を舌で止めたり、といった往年の芸を披露。その様子を一般人が撮影したものがYouTubeに数多く投稿されている。

   収入も比較的安定していたらしい。15年3月9日放送のバラエティ番組「マツコの月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)に出演した際は、2000万円の年収を稼ぎ、多いときで月20本の営業をこなしていると明かしていた。まさに全国を飛び回っていたのである。

   しかし、そうした仕事も体力的に厳しくなってきたという。所属事務所の担当者はJ-CASTニュースの取材に、「もう56歳なんで、これからは常識の範囲内でやっていこうと思います」と話す。

   もちろん「ボストンバッグに入って」と言われればいつでも入るが、「『ボストンバッグに入ったままスキーのジャンプ台から飛び降りろ』みたいな体を張りすぎた芸は難しいかも」と明かす。

   さぞかし体調が悪いのか、と思いきや本人は至って変わりないらしい。なんと、「酒を飲み、酔っ払ったまま仕事にくることもある」という。

アートの仕事で「食えればいいなぁ」

   そんなエスパーさんが新たに挑戦するのは、アートの仕事だ。画家のアシスタントや図鑑のイラストレーターを務めた経験もあり、その腕前は折り紙つき。テレビ番組ではイラストをたびたび披露していた。

   ただ、事務所担当者によると、「『そっちで食えればいいなぁ』と話しているだけで、将来に何を描いているわけでもありません。活動内容は白紙です」。

   エスパーさんをめぐっては、17年1月10日の東京スポーツ電子版が「芸能界引退へ」と報じ、ツイッターに

「また一つの時代が終わった。」
「SMAP解散に次ぐ衝撃」
「すごく悲しい」

と惜しむ声が相次いだ。しかし、事務所担当者は10日のJ-CASTニュースの取材に対し、引き続き事務所には所属するとして、「引退」については明確に否定している。